マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが、過度に期待されることは避けたいと語った。
今年アゼルバイジャンで初開催されるF1ヨーロッパGPのアンバサダーに任命されたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が、訪問先のバクーで2016年シーズンに向けた具体的な目標について語ったと報じられている。
アロンソは、シーズン序盤の目標は予選Q3進出だと語るとともに、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、「2016年の目標はすべてのレースでポイントを獲得することだし、シーズン後半には表彰台を狙うことだ」と語った。
■目標設定に慎重なエリック・ブーリエ
だが、ブーリエは現時点ではまだ2016年シーズンに向けた具体的な目標を設定するつもりはないようだ。
「それについて聞かれても、私は何も言えないよ」
そう語ったブーリエは、2016年のF1開幕戦オーストラリアGP(20日決勝)で戦ってみれば、おのずと目指すべき目標も見えてくるだろうと次のように続けた。
「そこからは、自分たちの位置も分かるだろうし、何を達成したいかということも見えてくるだろう」
「今の段階では、まだ正確な予測ができないうちに具体的なことを言うつもりはないよ。誤った期待感を醸成したくはないからね」
■今年もマクラーレン・ホンダは勝てないと元F1ドライバー
昨年、予想以上の苦戦を強いられたマクラーレン・ホンダに関しては、F1関係者の中にも今季もあまりいい成績を望むことは難しいと考えている者も多い。
オランダ出身の元F1ドライバーで、現在は解説の仕事などにも携わっているロバート・ドーンボスは、オランダの放送局『Ziggo Sport Totaal(ジッホ・スポルト・トタール)』に次のように語った。
「冬に出した彼ら(マクラーレン・ホンダ)の声明からすれば、彼らはすでに昨年に比べてほぼ2.5秒改善したようだ」
「だけど、私にはまだそうは見えないよ。私は先週バルセロナのサーキットにいたんだが、エンジン音は本当によくなった。だが、今年彼らがレースで優勝することはないだろう」とドーンボスは付け加えている。