2016年に新生ルノーからF1デビューを果たすことになったジョリオン・パーマーが、そのドライビングスタイルがあまりにも「及び腰」だとの指摘に対して反論を行った。
今年1月に25歳となったイギリス出身のパーマーは、2015年にロータスと控えドライバー契約を締結。ロマン・グロージャンに代わって13のグランプリにおいて金曜フリー走行1回目の走行を担当した。
■パーマーのドライビングは慎重過ぎるとエンジニア
そのロータスを買収したルノーから、晴れて今年F1デビューを飾ることになったパーマーだが、チーム内部からもそのF1ドライバーとしての資質を疑問視する声も上がっている。
ロータス時代に引き続き、ルノーでもエンジニアリング責任者を務めるアラン・パーメインが、2015年に金曜フリー走行で走っていたときのパーマーにあまり積極性が見られなかったと語ったことが報じられたのだ。
■借り物のクルマでアクセル全開は無理だとパーマー
これに対し、パーマーは『F1 Racing(F1レーシング)』誌に次のように語った。
「彼は僕にも直接そう言っていた。だからそのインタビューを読んだときにもそれほど驚きはしなかったよ」
「彼の言うことにも一理ある。だけど、フリー走行1回目で運転するクルマは完全に自分に合わせてあるものではないし、もしクラッシュでもすれば、チームメートの週末を台無しにしてしまうことだってあるんだ。だから本当にアクセル全開で攻めることなどできないよ。もしそんなことをしてクラッシュしたら、僕は悪人呼ばわりされてしまうからね」
「だから、自分のクルマでレースに臨むときは、これまでとはかなり違ってくると思うよ」とパーマーは付け加えた。
■パーマーにとっては大きなチャンスだとクルサード
元F1ドライバーであり、現在はF1放送ビジネスを展開しているデビッド・クルサードは、パーマーにとって2016年は自分がF1ドライバーとしてふさわしいかどうかを示す最高のチャンスだと考えている。その理由のひとつは、チームメートが2014年にマクラーレンでレースをした経験があるケビン・マグヌッセンとなるからだ。
「僕の想像だけど、ケビンがチームリーダーになるはずだよ。彼のほうが経験で勝っているからね。だけど、ジョリオンが一定の割合でケビンを打ち負かすことができれば、それによってジョリオンが本当にいいドライバーであると認められると思うよ」
そう語ったクルサードは、次のように付け加えた。
「彼にとって素晴らしいチャンスだし、何か素晴らしいことの始まりになるかもしれないね」