ウィリアムズが、2016年F1シーズン序盤にこれまでよりもさらに短いノーズを投入してきそうだ。
近年のF1で主流になったとも言える「ショートノーズ」だが、このコンセプトはもともとウィリアムズが最初に導入したものだ。
だが、今年のF1公式シーズンテスト開始に合わせて発表されたウィリアムズの2016年型車FW38の外観は、昨年型マシンとほとんど変わっていなかった。
■シーズン序盤に新ショートノーズを導入とのうわさ
だが、シーズン前テストの舞台となったバルセロナでは、ウィリアムズがシーズン序盤数戦のうちにより短いノーズを投入することになりそうだとのうわさがささやかれていた。
だが、ウィリアムズのチーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズは、開幕戦F1オーストラリアGP(20日決勝)でFW38に手が加えられるとしても、それは「ほんの小さなこと」に過ぎないと語るにとどまっている。
ウィリアムズではこれまでよりも短くしたノーズを準備しているものの、これまでのところは統括団体FIA(国際自動車連盟)によって義務付けられているクラッシュテストに合格できていなかったと言われている。しかし、うわさによれば、ウィリアムズでは今週にも再びその新ノーズのクラッシュテストを受ける予定にしているという。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、その新ノーズは現在のものよりさらに5cm短いものとなるようだ。シモンズもそのノーズが「これまでクラッシュテストに合格することが難しかった」と認めている。だが、もしテストに合格することができれば、早ければ開幕戦オーストラリアGP、遅くとも第2戦バーレーンGP(4月3日決勝)か第3戦中国GP(4月17日決勝)には新しいショートノーズが投入されることになりそうだ。
■今年は中団グループの力量が接近
合計8日間で行われたシーズン前テストでは、ウィリアムズはフェリペ・マッサが6番手、バルテリ・ボッタスが7番手のタイムを記録している。だが、F1関係者の間では、ウィリアムズが2年連続でF1タイトルを獲得した最強メルセデスAMGとの差をコンマ数秒縮めてきたようだともささやかれている。
マッサは2回目のバルセロナテストでの走行を終え、『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』に次のように語った。
「先週よりも今週のほうが明らかに満足できたよ」
「メルセデスAMGがトップにいると言えるし、フェラーリもそれに近いところにいる。でもその下は多くのチームが集団を形成している状態だね」
チーム別ランキングで2014年、2015年と2年にわたって3位の位置をキープしているウィリアムズだが、マッサは今年はどうなるか分からないと次のように付け加えた。
「また3位以上の成績を残すのは、そんなに簡単なことではないと思う」