4度のF1チャンピオンであるアラン・プロストが、新しい予選方式について語った。
今年は予選方式を変え、Q1からQ3までの各セッションで90秒ごとに1人ずつドラバーが脱落していくことが世界モータースポーツ評議会で決定した。
一時はソフトが間に合わないとして、シーズン途中から導入することや、Q3は従来通りにして開幕から導入することなども検討されたが、結局は開幕戦のオーストラリアGP(3月20日決勝)から当初の案で行くことに落ち着いた。
■予選新方式に批判的なプロスト
ルノーのアンバサダーを務めるプロストは、この予選方式について聞かれると、開幕戦からの導入は間に合わないのではないかと『Speedweek(スピードウィーク)』に答えている。
「私は間に合わないと思う」
「それに、間に合わないことも願っている」
「完全にイメージがつかめていないものについて批判はしたくないが」
■「1つだけ変えても全体像は変わらない」
ファン離れが懸念されているF1だが、その対策はなかなか進んでいない。プロストは次のように語っている。
「誰もがF1について何かを変えたがっているようだ。しかし、たった1つどこかを変えたところで、全体のパッケージはほとんど変わらない」
F1を包括的に変えることは難しいとプロストは話す。その方向性についてチーム間で合意が成り立たないからだ。
「そういう点ではバーニー(エクレストン/F1最高責任者)に賛成だ」
「誰かが“このやり方で行く!”と言わなければならないときもある。今は会議に次ぐ会議を続けているが、何の役にも立たない」
「予選が良い例だ。決定したあとになって、すぐにはできないという事実に気付いている」
■「F1は見た目より良い状況」
それでもプロストは、「商品としてのF1はそれほど悪くはない」と話す。
「みんなメルセデスが支配していると不満をこぼしてばかりいるが、F1は常にそういうものだったじゃないか」
「ジャーナリストはいつも何かを取り上げて批判する。誰もがそれぞれに意見はあるだろう。だが、非常に悪影響だよ。それでは外から見たときにすべてが悪いかのような印象を与えてしまう」
「実際はまったく違う」
「F1は見た目より良い状況だ。分析し、適応すべき点は確かにあるけれども」