トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストが、現在のF1で施行されているドライバーに対するペナルティーシステムを批判した。
昨年、17歳のF1ドライバー誕生が大きな話題となったマックス・フェルスタッペン(トロロッソ)だが、ひとたびシーズンが開幕すると積極果敢な追い抜きを見せるなど、その才能の高さを示すとともに、ファンに対してもスリリングなレースのだいご味を提供していた。
■出場禁止のリスクを抱えるフェルスタッペン
だが、そのフェルスタッペンは2年目のシーズンを迎えるに当たり、少し頭の痛い問題を抱えている。
現在のルールでは、12か月以内のペナルティーポイントの累積が12ポイントに達した時点で1レースの出場が禁止されることになっているのだが、フェルスタッペンのペナルティーポイントは昨シーズン末にすでに8ポイントに達している。
つまり、今シーズンのどこかでまたペナルティーポイントが科されることがあり、その時点での過去12か月の累計が12ポイントに到達していれば、フェルスタッペンには1レースの出場禁止処分が科されることになるのだ。
■この制度には反対だとトスト
トストは、フェルスタッペンの母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。
「私は現在のシステムには反対だよ」
「昨年、マックスは素晴らしい追い抜きを見せた。それこそみんなが見たいと望んでいるものだよ。だが、追い抜きにはリスクが伴うものなんだ」
■フェルスタッペンも2年目には苦戦?
トストは、これまでにもそうしたケースがよく見られたように、ルーキーにとっては2年目が最も困難なシーズンになる場合が多いと考えている。トストは、2015年にフェルスタッペンがF1ベルギーGP決勝で見せた追い抜きを例に挙げながら次のように続けた。
「彼が(スパ・フランコルシャンの)ブランシモンで行ったような追い抜きは、今後は難しくなるかもしれない。ライバルたちもマックス対策を考えてくるからね」
それでもフェルスタッペンには明るい未来が待っているとトストは考えている。
「レースに関しては、もう何も彼に教えることなどないよ。チームとして、彼に可能な限り最高のクルマを与えられるようにするだけさ。そうすれば結果はついてくるよ」とトストは付け加えた。