23日(火)にホンダがF1プロジェクトに関する新人事を発表。昨年エンジンサプライヤーとしてF1復帰したホンダのF1プロジェクト総責任者を務めていた新井康久が現場から退くことが明らかとなった。
22日(月)に今年最初のF1公式シーズン前テストが始まったバルセロナのパドックでは、すでに新井の離脱のうわさがささやかれていた。だが、それと同時に別のうわさもささやかれている。
それは、フェルナンド・アロンソがマクラーレンに対し、2016年型車が昨年よりも相当向上していなかった場合にはチームを離脱することになるだろうと警告したらしいというものだ。
ブックメーカーの中には、アロンソが2016年にチェッカーフラッグを受ける前にチームを離脱するということに3対1の賭け率をつけているところさえあるようだ。
だが、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、このうわさについて次のように語った。
「彼(アロンソ)はこの1週間はファクトリーにいたし、今年のクルマに関しても非常によろこんでいたよ」
「これ以上のことは、直接彼に聞いてもらうほうがいいと思うよ。彼は今夜か明日にはここに来るからね」
そう22日(月)に語ったブーリエは、次のように付け加えた。
「彼には問題はないよ。彼は満足しているという印象を与えてくれている。我々は彼に今日の数値をすべて与えたし、期待通りのものだったとよろこんで彼に伝えたよ」
22日に行われた今年最初のテストで、ジェンソン・バトンが乗ったマクラーレン・ホンダMP4-31は合計84周を行い、11台中6番手となる1分26秒735のベストタイムを刻んでいる。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルが出したトップタイムにはまだ2秒弱及ばないものの、昨年との比較で言えば、今年はかなり前向きなスタートを切ることができたと言えるだろう。
「アロンソが欲しい」と公言しているルノーのカルロス・ゴーンCEO(参照)だが、ワークス復帰初日のルノーのタイムは最下位だったことから、現在のアロンソの心はマクラーレン・ホンダが最良の選択というところかもしれない。