F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、フォース・インディアがすぐにF1から消える可能性は否定したものの、条件次第で売却に応じるチームも少なくないだろうと語った。
■フォース・インディアを取り巻く財政不安
2月に入ってすぐ、フォース・インディアの共同オーナーであり、タイトルスポンサーをも務めているスブラタ・ロイ・サハラの弁護士が、インドの最高裁判所に対してスブラタ・ロイとその会社が所有するフォース・インディアの株式を譲渡する許可を求めたことが明らかとなっていた。
現在、フォース・インディアの株式はスブラタ・ロイが42.5%を所有しており、それと同じ42.5%を、チーム代表を務めるビジェイ・マリヤが所有している。
スブラタ・ロイは詐欺容疑で長く獄中にあるが、マリヤのほうも自身が所有するユナイテッド・ブリュワリーズやキングフィッシャー航空の経営トラブルを抱えており、台所事情は非常に厳しくなっているのが実情だ。
■アストンマーチンとの交渉にも失敗
フォース・インディアでは最近、イギリスの名門自動車会社であるアストンマーチンとネーミングライツ契約を結ぶための交渉を続けていたが、結局アストンマーチン側がこれを見送ったことが明らかとなっていた。
マリヤが昨年末にF1からの引退をほのめかす発言をしたこともあり、フォース・インディアの先行きを不安視する者も出てきている。
■金額によっては身売りするチームも多い?
しかし、エクレストンは『Reuters(ロイター通信)』に対し、「ビジェイがチームを手放すことを考えるのは最後の最後だろうと確信しているよ」と語り、マリヤがすぐにフォース・インディアの運営から手を引く可能性は低いと主張した。
だが、エクレストンは次のように付け加えている。
「誰かが大きな金額が刻まれた小切手を持って来れば、売却に応じるであろうチームはたくさんあるだろうね。彼らもそれを望んでいるわけではないが、商業的に見ればそうするのが正しいことだと考えるだろうからね」