F1人気をもっと高めるためには、もっとルールをシンプルにすべきだ。
そう主張するのはかつてレッドブルで2010年から2013年にかけて4年連続でF1タイトルを獲得したセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)だ。
ベッテルも現在のF1のレギュレーションはあまりよろしくないと考えている者のひとりであり、モータースポーツに関してはいわゆる「純粋主義者」として知られている。
■スポーツとしての本質を失ってはならない
自身のウェブサイトに掲載されたインタビューの中で、F1は今後も環境に優しい「ハイブリッド」路線で行くべきか、あるいはもっと単純にファンを喜ばせる方向を目指すべきだと思うか、と質問されたベッテルは次のように答えている。
「僕は第一に、F1はスポーツであるべきだと思っているし、どのドライバーが最速かということが大切なんだと思っている」
「かつてもそうだったように、今日でもクルマが重要な役割を演じている。だけど、複雑なレギュレーションによって自分たちを見失うようなことになってはならないよ」
「観客はクルマやテクノロジーに共感できなくてはならないと思う。今はあまりにも複雑過ぎるよ。それに加えて、音も欠けてしまっているしね」
■だからこそメルセデスAMGを倒したい
ベッテルはさらに、2016年には自分たちがF1タイトル争いにからむことでもっとF1を楽しいものにしたいと考えている。それは、「メルセデスAMGが圧倒的に強過ぎて多くのファンからワクワク感を奪ってしまっている」ためだ。
「それに」、とベッテルは続けた。「今の僕たちはあまりにも詳細にこだわり過ぎているよ。僕たちはモータースポーツにおける根本的なものを失ってはいけないと思うんだ」