そう遠くない将来、F1に新たなロシアチームが誕生するかもしれない。
初のロシア人F1ドライバーとしてルノーやケータハムで活躍していたビタリー・ペトロフが、今年はWEC(世界耐久選手権)のLMP2カテゴリーにSMPレーシングのドライバーとして参戦することになった。
チームのタイトルスポンサーであるSMPはロシアの銀行だ。ペトロフは同チームの今後の展望についてフランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。
「まだ何も決まってはいないが、いつかはF1に出ることになるだろう」
「LMP1(WECの最高峰カテゴリー)に関しても検討が行われている。SMPレーシングは世界でも最高レベルのチームとなることを目指しているんだ」
SMP銀行のオーナーはボリス・ロッテンベルクというロシア人ビジネスマンだが、ウラジーミル・プーチン大統領とも密接な関係にある人物だと言われている。
2010年にF1参戦を開始したイギリスのヴァージンがロシアのスーパーカーメーカー「マルシャ」に売却され、2012年から2014年までロシア籍チームとして活動していたことがある。
だが、最初からロシア資本で設立された純然たるロシアチームであるSMPがいつかF1に進出することになれば、F1にまた新たな1ページが刻まれることになりそうだ。