F1ドライバーたちによる任意団体GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長を務める元F1ドライバーのアレックス・ブルツが、2017年からF1カーのコックピットにドライバーの頭部保護装置を設ける方向で具体的な検討が進められていると語った。
■F1関係者の中には意見の不一致も
GPDAはF1ドライバーたちが安全対策などについて協議を行う組織だ。そしてブルツは最近、同組織のメンバーとなっているドライバーたちは全員一致で「ハロー方式」と呼ばれる頭部保護装置をF1カーに備え付けるほうがよいとの意見でまとまったと主張していた。
だが、最近ロンドンやミラノでF1主要関係者たちが行った会議では、今後どのようなドライバー保護対策をとることが望ましいのかという点に関して、まだ合意には至らなかったようだとうわさされている。
F1最高責任者であるバーニー・エクレストンも、モータースポーツにはリスクが伴うのは仕方のないことであり、見栄えのよくない保護装置をF1カーに装着すれば、さらにファンのF1離れを招くことになるだろうと語っていた。
■対策導入は具体的に動き出したとブルツ
だが、ブルツはイギリスの『BBC』に対して、その計画は実際に動き始めていると次のように語った。
「もちろん、ドライバーたちによる推薦やFIA(国際自動車連盟)による調査の結果を踏まえて、(FIAの)技術チームの代表者たちが2017年から頭部保護装置を導入することに合意してくれたことにドライバーたちも満足しているよ」
■新スペックタイヤの導入も加速か
一方、現在よりも高速でのコーナリングが可能となるタイヤを2017年から導入するという計画も動き始めているようだ。2日(火)には、F1公式タイヤサプライヤーのピレリがミラノにある本社に数名のドライバーを含むF1主要関係者を集めて会議を行っていた。
これに関し、ある内部関係者は次のように語ったと報じられている。
「それにふさわしい人たちがこの問題に耳を傾けることができたという点に関しては、いい会議だったし、前進を果たすことができたよ」