ロンドンの市街地コースでF1レースが開催される可能性が高くなってきたと伝えられている。
ロンドンがF1開催を目指していることは、すでに何年も前に明らかとなっていた。
F1最高責任者バーニー・エクレストンもバッキンガム宮殿のすぐそばをF1カーが駆け抜けるというレースの実現を歓迎しており、2012年には仮想コース図が明らかにされるなど気運が盛り上がったことがある。
その後、現在のF1は1か国1レースという原則もあり、伝統あるシルバーストンでイギリスGPが開催されているうちは、ロンドンGPの実現も現実的には難しいと考えられていた。
だが、昨年末にシルバーストンのマネジングディレクターであるパトリック・アレンが、今後レース開催権料を払い続けることができなくなる可能性があることを認めたことにより、それに代わってロンドンでF1を開催しようという動きにはずみがついたと言われている。
そして、イギリスの『Times(タイムズ)』紙がこのほど、ロンドンGPの開催に向けた具体的な動きがすぐに出てくるだろうと報じた。
その記事によれば、政府筋の関係者が、自動車レースを開催するために地方議会が道路閉鎖を認めることができるようにするための法案が「数か月のうちに」国会にかけられることになるだろうと語ったという。
またイギリス運輸省も、大臣が「地元の行政当局がスポーツイベントを開催しやすくする」ことを望んでいると認めている。
この件に関し、イギリスの伝説的元F1ドライバーであるスターリング・モスは次のように語った。
「私がレースをやっていたころに、ハイドパークの周りでのレースがほぼ実現間際まで行ったことがあるが、警察によって禁止されてしまった。地元議会にそれを実行できる権限が与えられれば、非常に素晴らしいことだ」