カルロス・サインツ(トロロッソ)が、2016年にトロロッソがレッドブルに勝てると考えるのは危険な罠(わな)だと語った。
■どうなる? レッドブル・タグホイヤー対トロロッソ・フェラーリ
昨年、エンジンサプライヤーであるルノーとの決別を決断したものの、ほかのメーカーとエンジン供給契約を結ぶことができなかったレッドブル。結局今年もルノーからエンジンを購入し、それに「タグ・ホイヤー」とのブランド名を付けて戦うことに落ち着いた。
一方、世界的エナジー飲料メーカーのレッドブル社が所有するもうひとつのチーム、トロロッソでは、今年はルノーにかえてフェラーリの2015年スペックパワーユニットを搭載することになっている。
これにより、2016年にはトロロッソがシニアチームであるレッドブルを打ち負かすことになるだろうと考えている者も少なくない。事実、2015年のトロロッソのシャシーは、レッドブルをもしのぐものだったと指摘する者も多い。
■レッドブルに勝てると思うのは危険
少し前にはトロロッソがレッドブルに勝てるはずだとコメントを行っていたサインツだが、26日(火)に母国スペインで行われたメディアとの会見では、この件について次のように語った。
「僕たちのクルマのほうがレッドブルよりいいとは思っていないよ。そう考えるのは、僕たちにとって危険な罠(わな)になるんじゃないかな」
だが、サインツが2016年シーズンに大きな期待を持っていることも事実だ。
■フェラーリエンジンの恩恵は大きいはず
「ファエンツァ(トロロッソ本部)から来ているデータはいいし、前進できるはずだ」
「空力面ではさほど改善の余地はない。だけど、フェラーリエンジンはもっとパワフルだよ」
「オーストラリア(開幕戦/3月20日決勝)では、僕たちがどの位置にいるかが分かるだろう」
■大予算チームに勝つのはたやすいことではない
そう語ったサインツだが、レッドブルを上回ることは簡単なことではないと次のように続けた。
「僕たちは予算も少ないし、ドライバーも若いってことを忘れちゃだめだよ。僕たちが彼ら(レッドブル)の前に出られるなんて期待することは無理さ」
「僕たちがトップ8に入ることができるのか、あるいはトップ12なのか、まだ様子を見ないとね」
サインツは、2月22日(月)に始まる今年最初のF1公式シーズン前テストで、トロロッソの2016年型車STR11のデビュー走行を担当することになっている。