昨年9月に、レッドブル最高権威のディートリッヒ・マテシッツが別のサーキット買収を考えていると報じられていたが、このほどその詳細が明らかになった。
世界的エナジー飲料メーカーの総帥であるマテシッツは、すでにかつてA1リンクと呼ばれていたサーキットを買収し、レッドブルリンクとしてF1オーストリアGPの復活を実現させたことで知られている。
そして、マテシッツがさらに同じオーストリアにあるザルツブルクリンクの買収を進めていることが分かった。ザルツブルクリンクは、ザルツブルクの東に位置する全長約4.2kmのサーキットだ。
1994年まで世界最高峰二輪レースであるロードレース世界選手権(現在のMotoGP)が開催されていたことでも知られているが、最近では小規模なレースしか開催されなくなっている。
ザルツブルクリンクの広報担当は『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』に「その話は確かだ」と認め、次のように続けた。
「現在、我々は契約に向けて詳細部分のつめに入っているが、そこが法的に非常に複雑なんだ」
『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』によれば、今回マテシッツはレッドブルではなく、やはり自身が100%の株式を所有するディストリビューション・アンド・マーケティング社を通じてザルツブルクリンクの買収を目指しているようだ。同紙は、両者はおよそ300万ユーロ(約3億8,200万円)という価格で合意していると付け加えている。