フェラーリの前会長であるルカ・ディ・モンテゼモーロは、自分がフェラーリのために行った貢献を正当に評価して欲しいと考えている。
現在68歳となるモンテゼモーロだが、フェラーリとの関係が始まったのは1973年のことだった。その年、モンテゼモーロはフェラーリ創設者であるエンツォ・フェラーリのアシスタントに迎えられていた。
モンテゼモーロはその後一時フェラーリの親会社であるフィアットに転籍するが、1991年には社長としてフェラーリに復帰。以後長きにわたってフェラーリの最高責任者に君臨してきた。
だが、2014年9月に親会社であるフィアット・クライスラーの最高経営責任者であるセルジオ・マルキオンネにその座を追われていた。そしてマルキオンネは、フェラーリをフィアット・クライスラーから分離させ、ミラノ証券取引所に株式上場するという戦略を展開している。
現在はイタリアの航空会社アリタリアの経営責任者を務めるモンテゼモーロだが、現在でもフェラーリを追われたことを苦々しく思っているようだ。
モンテゼモーロは、『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』に次のように語った。
「フェラーリが株式公開を行ったとき、そこで示された24年の業績のうちの23年分については私と私の部下によって達成されたものだ」
「だから、少なくともオーナーたちからは公式に謝意を表して欲しかったよ」
現在、ローマの2024年夏季オリンピック招致委員長も務めるモンテゼモーロは、次のように付け加えた。
「何かプレゼントがもらえると期待していたわけではないよ。なぜなら(フェラーリの)価値は信じられないほど高いからね。だが、少なくともお礼の言葉くらいは欲しかったな」