フェラーリとメルセデスAMGは、2016年シーズンに向けて互いを最大のライバルと見ている。
2014年以来、圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGだが、フェラーリは2015年にその差を縮めて見せた。フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネは、今年の目標がチャンピオン獲得であることを今週あらためて強調している。
フェラーリが上場したミラノ証券取引所では、イタリア首相マッテオ・レンツィが「マルキオンネはアリバベーネ(フェラーリのチーム代表)とチームにプレッシャーをかけたりしていないから、私もうれしいよ!」とジョークを飛ばした。
マルキオンネも、メルセデスAMGが強敵であることは承知している。
「われわれのことを恐れているというトト・ヴォルフ(メルセデスAMG代表)の言葉は信じていない」とマルキオンネ。
「それよりもニキ・ラウダが、メルセデスAMGはまた勝利すると語ったほうに注意を向けている。われわれは誰も恐れない。メルボルン(開幕戦オーストラリアGP)でどうなるか見てみようじゃないか」
■メルセデスAMGは「改良の余地が残り少ない段階に」
一方、メルセデスAMGの非常勤会長であるラウダは、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙に次のように語っている。
「フェラーリはさらなる進歩に向けて良い軌道に乗っている」
「シャシーとパワーユニットのどちらも、彼らのほうが(メルセデスAMGより)改良しやすいだろう」
「それにベッテルは速かった。彼は優勝して、さらにハングリーになっている」
「われわれはハイブリッド・エンジンで誰よりも勝っているが、改良の余地が残り少ない段階にまで達している。しかし、われわれには経験があり、昨シーズン最終戦まで維持していた差を守る術も心得ている」
■明らかになるのはテスト初日
フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネは、来月バルセロナで最初のシーズン前テストが始まれば、すべてがより明確になると話している。
「自分たちがしてきた仕事も、している仕事も分かっている」
「ほかが何をしているかもある程度は分かっている。だが言うまでもなく、1年のこの時点で自分たちがナンバー1だと言ったところで無意味だ」
「2月22日(テスト初日)に、自分たちの状況と他チームの状況をできる限り把握する。その後も、さらなる改良が必要なのか、それとも十分な強さがあるのかどうかをつかむ期間は開幕戦までさらに1か月あり、その間にも努力を重ねていく」