2015年のF1シーズンは、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが2年連続で自身3度目のF1タイトルを獲得した。
だが、今シーズン終盤にはハミルトンの勢いが弱まって見えたのも事実だ。シーズン序盤から中盤にかけては7戦連続を含む合計11回のポールポジションを獲得していたハミルトンだが、第13戦シンガポールGPで不可解なスランプに陥ると、その後はまるでスランプに陥ったかのように一度もポールを獲得することができなかった。
一方、チームメートのニコ・ロズベルグは、第14戦F1日本GP以降6連続ポールを獲得するなど、終盤に来て大きく勢いを伸ばしていた。
それでも、第14戦日本GPから第16戦アメリカGPまで連勝を飾ってF1タイトルを手中に収めたハミルトンだが、それ以後はロズベルグに3連続ポール・トゥ・ウィンを決められてしまっていた。
シーズン終盤の3レースでロズベルグの後手に回ったことに関して質問を受けたハミルトンは、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように答えた。
「実際のところ、僕はそれについては結果的に天の恵みだったと思っているんだ」
「もし僕がそれらのレースも勝っていたら、今シーズンはかなりの勝利をあげていたことになる。そして、次のシーズンを迎えても、あまりワクワクするような気持ちになれなかったんじゃないかな」
そう語ったハミルトンだが、終盤の3レースを勝利で飾ることができなかった本当の理由については、次のような説明を行っている。
「それはきっと、いろんなことの組み合わせによるものだったんだ」
「まず、ニコが素晴らしい仕事をしたということ。そして、彼がクルマの変更にすごくうまく対応できていたんだと思う。そして、僕はすでにF1タイトル獲得を決めていたこともあるね」
ハミルトンはそう語ると、次のように付け加えた。
「僕も頑張ってはいたんだけど、多分無意識のうちに少しばかり気が緩んでいたのかもしれないな」