フランスを代表する自動車メーカーであるルノーが、かつて自身のワークスチームであったエンストンに本部を置くロータスを買収。2016年からは再びフルワークス体制でF1活動を継続することになった。
しかし、かつてルノーF1でF1デビューを飾り、その後もロータスのドライバーとしてF1キャリアを積み上げてきたロマン・グロージャンはルノーのロータス買収決定前に、すでに2016年からF1に新規参入するハースへの移籍を決めていた。
フランス人ドライバーのロマン・グロージャンにとって、フランスの自動車メーカーのワークスチームで活躍できることはある意味で理想的なことだっただろう。
だが、グロージャンは新ルノーF1がすぐに勝利を狙えるようなチームになるのは難しいと考えている。
「ルノーがトップに返り咲くには少なくとも3年は必要だろう。そして、僕はもうじき30歳になってしまう」
そう語ったグロージャンは、次のように付け加えた。
「僕には最大でもあと5シーズンか6シーズンしかF1にいられないんじゃないかな。もうこれ以上は待てないし、この選択肢(ハース)は僕に別のチャンスを開いてくれるかもしれないしね」
グロージャンが移籍を決めたハースは、F1参戦にあたりフェラーリと技術提携契約を結んでおり、実質的なフェラーリのBチームだと言われている。グロージャンの次の目標は、ハースでフェラーリ首脳陣を納得させる働きを見せ、来シーズン中には37歳となるキミ・ライコネンの後任として赤いドライビングスーツを着ることだ。