2年連続で自身3回目のF1王座に輝いたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に関し、サーキット外でのライフスタイルが原因となってメルセデスAMGのシートを失うことになるのではないかというような記事が出されたことについて、メルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)がそれを完全否定した。
ヴォルフは、2015年F1最終戦アブダビGPが終わった後、最近常に口論が絶えず、険悪な雰囲気が漂っているハミルトンとチームメートのニコ・ロズベルグに関し、今後もこういう状態が続くようであればドライバーラインアップについて再考しなくてはならないかもしれないと語っていた。
最近ロンドンで行われた表彰式に出席していたヴォルフは、そこでも『Telegraph(テレグラフ)』に対して次のように語った。
「もしそれがチームにとって有害なものとなれば、長期的に現在のドライバー体制を維持しないことになるだろう」
さらに、『Times(タイムズ)』紙が7日(月)に、あるF1チーム代表がハミルトンのライフスタイルに関してメルセデスが大いに懸念していると語ったと報じた。
その記事の中で、このF1チーム代表は次のように語っている。
「彼ら(メルセデスAMG首脳陣)は、現在目にしていることを好ましいとは考えていない。ある上級管理職が私に対して交代させられない者など誰もいないと言ったよ」
『Times(タイムズ)』では、このF1チーム代表者の実名は報じていないものの、ハミルトンがまだ子どもだったころからよく知る人物だとしている。その条件からすれば、それはマクラーレン総帥であるロン・デニスだという察しがつこうというものだ。
ハミルトンが年中世界中を旅して回り、だんだん“ラッパー”のようなライフスタイルを送ることが増えてきているのは事実だ。だが、ヴォルフはハミルトンのそうした生活態度がシート喪失の危機につながるのではないかとの報道については一笑に付したと伝えられている。
「我々はドライバーたちを型にはめてしまおうとする傾向がある。完ぺきなレーシングドライバーはどうあるべきかということを想像し、10時にはベッドに入るべきだとか、パーティーをしてはならないとか、いろんなところへ飛び回ってはならないとかね」
そう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。
「彼がF1カーでパフォーマンスを発揮し続ける限り、何の問題もないよ」