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2016年のF1タイヤルールが明らかに。ドライバーのタイヤ選択幅が拡大

2015年12月03日(木)16:52 pm

12月2日(水)にF1統括団体であるFIAの世界モータースポーツ評議会が開催され、2016年からいくつか新しいルールを採用することが承認された。

レース展開を左右する重要な要素のひとつにタイヤがある。2015年まではタイヤサプライヤーのピレリは、スーパーソフト、ソフト、ミディアム、ハードという4種類のコンパウンドによるタイヤを供給。それぞれのレースにおいて、ピレリが最適だと考える2種類が選択され、雨用タイヤが使われない限り、各ドライバーはレースで必ずその2種類のタイヤを使うことが義務付けられていた。

ピレリでは、2016年からはこれまでの4種類に加え、ウルトラソフトとも呼ばれる新コンパウンドを追加することを検討しており、今週の火曜日(12月1日)には、そのタイヤも含めた2016年用タイヤのテストがアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで行われていた。

今回FIAが承認したルールは、タイヤ選択による各チーム、各ドライバーが取りうる戦略の幅を広げ、よりレースの面白みを増すことを目的とするものだ。

具体的には、2016年からは次のようなルールが適用されることになる。

■2016年F1タイヤルール概要
1 ピレリは各レースに3種類のドライタイヤコンパウンドを供給
2 各ドライバーには全部で13セットのドライタイヤが支給される。
3 ピレリはそのうち2セットを決勝用として指定する。
4 ピレリが指定した2セットのうち1セットは必ず決勝で使用しなくてはならない。
5 最も軟らかめのタイヤ1セットは予選Q3でのみ使用することができる。
6 各ドライバーは、3種類のコンパウンドの中から、残りの10セットを自由に選択することができる。
7 雨用タイヤを使用しない限り、ドライバーは少なくとも2種類のドライタイヤを使用しなければならず、そのうちの1種類はピレリが指定したものでなくてはならない。

文章だけでは少し分かりづらい点もあるかとは思うが、2016年からはこれまでよりもタイヤ選択の幅が広がることにより、各チームが選択できる戦略の幅も広がることになる。戦略の幅が広がるということは、より複雑な戦略が展開されることになる可能性もあり、面白みが増す可能性もある一方、さらにレース展開が分かりづらいという副作用を生む可能性もないとは言えなさそうだ。

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