アルゼンチンで政権交代が起きたことにより、F1アルゼンチンGP復活の可能性が高まるのではないかと言われている。
1998年の開催を最後にF1カレンダーから消えていたアルゼンチンGPだが、F1最高責任者のバーニー・エクレストンが10月に「彼らと話し合いをしているし、復活もありえる」と語ったことが報じられていた。
アルゼンチンで最後に行われたグランプリを主催したのはガスタルディ・ファミリーだったが、現在ロータスのチーム副代表を務めているフェデリコ・ガスタルディもその一員だ。
現在、ロータスがルノーに買収される可能性が高くなっており、ガスタルディが今後もエンストンに拠点を置くチームに籍を置き続けることになるのかどうか、今は分からない状態だが、『Reuters(ロイター通信)』によれば、ガスタルディの兄弟であるマルコスがエクレストンとのアルゼンチンGP復活についての話し合いにかかわっていることは間違いないようだ。
現在、チームオーナー兼代表であるジェラルド・ロペスを補佐し、実質的にチーム運営を切り盛りしているロータスのガスタルディは、アルゼンチンGP復活に関して最近次のように語っていた。
「バーニーは2週間以内に行われる選挙がどういう結果になるのか、様子を見てみるという考えを持っていた。だから、我々にはいいチャンスがあるかもしれないね」
そして先週末、アルゼンチンの現行政権が総選挙で敗北し、次の大統領には中道右派の野党候補マウリシオ・マクリが選出された。
マクリはアルゼンチンGPの舞台となったオスカル・ガルベス・サーキットがあるブエノスアイレス州出身で、これまではブエノスアイレス市長を務めていた人物だ。
マクリは、今回の選挙にあたって次のように主張していた。
「今日、アルゼンチンが抱える大きな問題は4年間にわたって成長が止まっていることだ。4年間にわたって新たな仕事が創出できていない。これから、我々はこの国を活性化しなくてはならない」
かつて有名なサッカーチームであるボカ・ジュニアーズの会長を務めたこともあるマクリは、スポーツを通じた経済活性化にも意欲的だと考えられており、新政権のもとにF1アルゼンチンGP復活の動きが加速する可能性もありそうだ。