元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロが、リハビリを続けるミハエル・シューマッハと、好調のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)について語った。
フェラーリで5連覇を成し遂げたシューマッハは、2013年末のスキー事故で頭に大ケガを負って以来、スイスの自宅で療養を続けている。
モンテゼモーロは、ドイツのテレビ局『RTL』に対して次のように語った。
「ミハエルはフェラーリにとってかけがえのない存在だ」
「彼は非凡な人間で、最も困難な瞬間でさえ常にチームプレーヤーだった。彼がこうした状況におかれているのは、ひどいことだ」
「何をすべきか途方に暮れるような状況だよ。私は、彼と共に祝った素晴らしい瞬間の数々を思い出すようにしている。たぐいまれなるドライバーであり、人間であり、友人である彼のことを常に思っている」
「もう一つ言わなければならないのは、コリーナ(シューマッハの妻)や子どもたち、家族が示している勇気と強さ、そしてミハエルを助けている姿に、敬服しているということだ。良い知らせを早く聞けることを心の底から願っている」
■ベッテルを推薦していたシューマッハ
シューマッハが、まだF1での実績がなかったトロロッソ時代からベッテルを推薦していたことも、モンテゼモーロは明かした。
「セバスチャンのことを最初に推薦したのがミハエルだった」
「鋭く、礼儀正しく、信頼でき、速いと話していたよ」
だが、フェラーリが獲得したのはフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)だった。その経緯をモンテゼモーロはこう説明している。
「われわれは、もう少し経験のある者を求めていた。それでフェルナンドを選んだんだ。彼がわれわれと共に4年間にわたって成功を収めたことを忘れないでもらいたい」
「だが、セバスチャンのことは常にわれわれの頭の中にあった。特にレッドブルで素晴らしい成功を収めたからね」
「彼が、新たなサイクルと輝かしい時代を始めるのにちょうど良い瞬間にやってきたのは間違いない。ニキ・ラウダやミハエル・シューマッハのように、フェラーリの歴史の一部になる可能性がある」
「彼の成功を心から祈っているよ」