メルセデスAMGのチーム代表トト・ヴォルフは、今後もチームが戦略を決め、ドライバーごとに戦略を分けることはしないと話している。
F1第18戦ブラジルGPでは、チームメートのニコ・ロズベルグがポールからスタートして優勝を飾り、今季のドライバーズランキング2位を決めた。
すでにチャンピオンを決めているハミルトンは、ロズベルグに迫る場面もあったが2位に終わった。レース後、このサーキットでは追い抜きが不可能だと不満をこぼしている。
「僕のペースは良かった」とハミルトン。「ただ、ここでは追い抜きができないんだ」
そのため、ハミルトンはレース中にロズベルグと違う戦略を取らせてくれと無線でチームに訴えていた。
「僕は、“ほかの戦略があるならそれをやろう、リスクを取ろう、何でもいいからやってみよう”と言っていた。でも彼ら(チーム)は、“タイヤをいたわれ”と言うだけで。僕は“いやだ、僕はレースしているんだ”と思った」
「ファンもそれを見たがっていると思う。後ろについて走るだけで、比較的つまらなかった」
■2013年から続く方針
ハミルトンの訴えに対し、ヴォルフは今後もチームが戦略を決めると話している。
「われわれは、戦略を分けない方針で2013年からやってきたが、それでうまくいっている。変えるつもりはない」
「戦略専門の担当者がいる。それに、ドライバーが勝手に戦略を決め始めたら、1レース残らず負けるだろう」
ロズベルグも、ドライバーによって戦略を分けるのは不公平になると話す。
「前もってできるのは、コンピュータの言う通りにやることだけだ」
「2番手を走っているドライバーがほかの戦略を取って、そっちのほうがはるかに速かったら不公平になる」
「純粋に僕とルイスの戦いであるべきで、運が関与すべきじゃない」