大型ハリケーンの接近により悪天候に見舞われた今年のF1アメリカGPだったが、その舞台となったオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズの上にさらなる暗雲が立ち込めてきているようだ。
地元紙の『Austin American Statesman(オースティン・アメリカン・ステーツマン)』が伝えたところによれば、テキサス州の州知事が、オースティンでのF1開催にかかわる補助金を、1年につきこれまでの2,500万ドル(約30億円)から、2,000万ドル(約24億6,000万円)未満にまで大幅削減することを決定したという。
今週末にブラジルGP(15日決勝)が開催されるサンパウロを訪れているF1最高責任者のバーニー・エクレストンは、次のように語ったと伝えられている。
「もし(補助金が)変われば、オースティンでレースを続けるのは難しくなるだろうね」
さらに、アメリカGPの主催者であるボビー・エプスタインも、「専門用語を使うならば、我々はネジで締め付けられたようなものだと思っているよ」と語った。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズの代理人は、州知事に対して法的手段に訴える可能性も否定できないと語り、次のように主張している。
「すべての施設は、この契約に基づいて建設されている。もし今になって数字(金額)を変えるということであれば、それは実質的にこの契約を変えてしまった(違反した)ということになるだろう」