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レッドブルのエンジン問題、いまだ方向性が見えず

2015年11月03日(火)14:45 pm

世界的エナジー飲料メーカー「レッドブル」の総帥であるディートリッヒ・マテシッツが、来季のエンジン問題の解決にあたって最終期限をあと2、3週間先送りにすると認めた。

当初、10月末までにエンジン問題に決着がつかなければ、所有するレッドブルとトロロッソの2チームの運営から手を引くと宣言していたマテシッツだが、F1最高責任者のバーニー・エクレストンや統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長らも、この問題解決に尽力していることから、もうしばらく様子を見ることにしたようだ。

■ホンダとの交渉を認めたホーナー

最近、ホンダともエンジン供給に関する話し合いをしているとうわさされていたレッドブルだが、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはこれを認め、次のように語った。

「ホンダはそうしたいと強く願っているんだ。だが、残念ながら彼らにはマクラーレンとの契約がある。それに関しては我々にはどうすることもできない」

ホーナーが言うように、ホンダとマクラーレンとの契約の中には、マクラーレンにはホンダがほかのチームへのエンジン供給することを拒否できるという条項が含まれていることが明らかとなっている。そして、マクラーレン総帥のロン・デニスは、ホンダがほかのチームへエンジンを供給することを絶対に拒否する姿勢を崩していない。

■いまだに解決の糸口が見つからないレッドブル

そうした状況の中、『Speedweek(スピードウィーク)』に「我々は、最終期限をまた2、3週間延ばすことにした」と語ったマテシッツだが、当初計画していたように2016年に「競争力のあるエンジン」を手に入れられる可能性はもうほとんどなくなったことも理解している。

「ファクトリーチーム(エンジンを供給する自動車メーカー系チーム)は、我々のほうが彼らより速くなることを恐れているんだ。それは誰が見ても明らかだ」

それゆえ、依然として2016年のエンジン問題が解決するかどうかは分からない状況が続いている。

「エンジンがなければ、我々は出て行くだけさ。せっけんの箱で行うレースではないからね」とマテシッツは続けた。

■ルノーとの関係復活を否定したレッドブル総帥

最近のうわさでは、レッドブルがルノーとの関係を改善するのではないか、あるいは、ルノーのブランドを使わない条件でルノーからエンジンの供給を受ける可能性もあるのではないかとも言われている。

しかし、ルノーとの関係に関して質問を受けたマテシッツは、明確に「我々はすでに契約をキャンセルした」と答えた。

さらに、ロータスを買収して自らのワークスチーム復活を目指しているルノーが、ロータスではなく、行き場のなくなったレッドブルの買収に乗り換えるのではないかといううわさもある。

これに関して、マテシッツは「考えられない」とだけ答えたと伝えられている。

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