今季センセーショナルなF1デビューを飾ったマックス・フェルスタッペン(トロロッソ)に、新たなうわさがささやかれ始めている。
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■1チーム3台エントリー実現ならドライバー体制にも大きな変化が?
最新、レッドブルのエンジン危機問題がさかんに報じられている。仮に競争力のあるエンジンを2016年に確保できなければ、世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブル社がオーナーを務めるレッドブル・レーシングも、そのジュニアチームであるトロロッソもともにF1から撤退することになるだろうと言われている。
そうなれば、一気に4台がグリッドから減ることになってしまう。このため、来年からは1チーム3台エントリー制を導入し、F1カー減少にはどめをかけようという動きもある。そうなれば、メルセデスAMGやフェラーリといった強豪チームにも、もうひとつ新たなシートが生まれることになる。
■メルセデスAMGのボスがフェルスタッペンのマネジャーと接触
そして、現在最強を誇るメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)が、フェルスタッペンの父親であり自身もかつてF1ドライバーとして活躍したヨス・フェルスタッペンと先週末にロシアGPが開催されたソチで話をしていたところが目撃されていた。
ヴォルフは、そのときは単にコーヒーを一緒に飲んでいただけだと主張しているが、そのときに現在フェルスタッペンのマネジャーを務めるレイモンド・フェルミューレンが同席していたことも明らかとなっている。
F1公式サイトから、どうしてフェルスタッペンのマネジャーがそのとき一緒だったのかと尋ねられたヴォルフは、「いや、分からないよ」と答えるのみだった。
■フェラーリへの移籍もあるとオランダのメディア
フェルスタッペンの母国オランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』は、現在レッドブルがF1から撤退するかもしれないという状況を迎えた中、フェルスタッペンのマネジャーであるフェルミューレンが「複数のチェス盤でプレーをしている」ようだと伝えている。
そして、もしも2016年から1チーム3台エントリー制の導入が実現すれば、「フェルスタッペンがフェラーリに迎え入れられる可能性も十二分にある」と『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』は付け加えている。
■今は経験を積むことが最優先だとフェルスタッペン
9月30日に18歳となったばかりのフェルスタッペン本人は、今週次のように語ったと伝えられている。
「現時点では(レッドブル撤退は)まだはっきりしたわけじゃないよ」
「僕は、来年も彼らがグリッドに並ぶだろうと信じているけれど、そのことは僕には何の影響も及ぼさないだろうね」
多くの者が、フェルスタッペンが将来F1チャンピオンになるのは間違いないと見ているようだが、それについてどう思うかと尋ねられたフェルスタッペンは次のように答えた。
「そう言われるのはうれしいよ。自分がうまくやれているという証拠だからね」
「でも、今の僕にとって一番大切なのは、多くのことを学び、経験を積むことさ」
「僕はサーキットでベストを尽くすだけだよ。将来、もっといいクルマに乗ることができれば、優勝を重ねたいと思うし、F1チャンピオンにだってなりたいけれどね」
■いいタイミングで戦えるクルマを手にする運も必要
すでにF1での次のステップに関して明確な計画を持っているのかと質問されたフェルスタッペンは、次のように答えた。
「F1では計画を立ててもあまりその通りにはいかないんだ。計画など立てられないよ」
「重要なことは、速さだけではなく一貫性が持てるように取り組むことだよ。次に重要なのが、正しいときに正しいチームに所属するという運を手に入れることかな」と付け加えるフェルスタッペンだった。