マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンが、現在同チームの控えドライバーを務めているケビン・マグヌッセンに2016年のF1のレースシートを与えてやって欲しいと語った。
■アロンソ加入で控えに逆戻りしたマグヌッセン
マグヌッセンは、2014年にマクラーレンからバトンのチームメートとしてF1デビューを飾っていた。だが、マクラーレンでは今季フェラーリから2度のF1王座に輝いた実績を持つフェルナンド・アロンソを迎え入れたことで、マグヌッセンは再び控えドライバーに降格していた。
そのマグヌッセンは、2016年にもこのまま控えドライバーとしてレースに出走できないようであれば、どこかF1以外にも活躍の場を見つける必要があるだろうと語ってきた。
そして、一時は今季限りでF1引退かとのうわささえ流れたバトンが最終的に来季もマクラーレン・ホンダにとどまることが確定したことにより、マグヌッセンがマクラーレンで再び2016年にレースをする可能性は消えてしまった。
そのマグヌッセンは、母国デンマークのタブロイド紙『BT』に次のように語った。
「僕は今F1やそれ以外のカテゴリーにおいて、いくつかの興味あるチームと連絡を取り合っているところだ」
「もちろん、近いうちに何かが決まることを望んでいるけれど、今はまだ辛抱して待つしかない状況さ」
■マグヌッセンを他チームに推薦したいとバトン
マクラーレンとしても、これまで育成ドライバーとして支援を続けてきたマグヌッセンのためにレースシートをなんとか確保したいと語ってきている。そして、バトンも、23歳となったばかりの若いマグヌッセンにはF1でレースをするにふさわしい力があると次のように語った。
「僕個人としても、彼はすごく才能に恵まれているし、非常に速いドライバーだと感じているよ。だけど、F1のトップレベルでは、それだけでは十分ではないということも僕たちは分かっている」
だが、2009年のF1チャンピオンであるバトンは、昨年マグヌッセンと一緒にレースをしながら、彼がF1で走るのに必要なその他の資質も獲得したのも目にしてきたと次のように続けた。
「彼が、残っているF1のシートを手に入れるチャンスを得られるかどうかは分からない。だけど、彼が最高の候補者であることは間違いないし、まだ来季のドライバーが確定していないチームには彼を推薦するよ」
「彼はF1レースで勝てるだけの力を持っているし、それだけではなく、F1で成功するためにチームを手助けるすこともできる人物だからね」