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FIA会長「F1とル・マン24時間のバッティング回避は不可能だった」

2015年10月07日(水)19:33 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、2016年にはF1レースと有名なル・マン24時間レースの開催日が重なってしまったことについて説明を行った。

今年は早い段階からF1最高責任者であるバーニー・エクレストンが作成した2016年の暫定F1カレンダーがリークされていた。だが、2016年に過去最高となる年間21レースが組み込まれたことにより、これまで4週間で設定されていた夏休みが短縮されたカレンダーとなっていた。

F1チームからこれに対する苦情が出たことから、先ごろ夏休みを長めに設定し直した新カレンダー案が提出され、FIAの世界モータースポーツ評議会において承認された。

ところが、その修正版カレンダーでは、2016年に初開催されるアゼルバイジャンGPと、WEC(世界耐久選手権)の1レースとして設定されている有名なル・マン24時間レースが同じ週末に開催されることになっている。

今年は、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグが、F1とかけもちでル・マン24時間にも出走し、見事に初参戦初優勝を飾ったことが大きな話題となった。

ヒュルケンベルグは2016年にもル・マン24時間に参戦し、ぜひタイトルを防衛したいと語っていたが、現在のカレンダーでは、その実現は不可能だということになる。

中には、F1ドライバーがほかのカテゴリーのレースに出走することを好ましく思っていないF1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、わざと日程がバッティングするように仕向けたのではないかと考えている者もいる。

一方では、F1とWECの両シリーズを統括するFIAに対し、F1とル・マン24時間の日程が重ならないようにする努力を怠ったと批判する声もある。

これに対し、トッドはフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のような説明を行った。

「ル・マンに関してはできる限りの保護を行っている。だが、我々としてはほかの分野に対してもその収益や置かれている立場などに対して敬意を払わなくてはならない」

「日程がバッティングすることを避けるのは不可能なんだ。非常に多くの競技が行われているからね」

そう語ったトッドは、次のように付け加えた。

「F1グランプリとル・マンに関してだが、24時間レースのゴール時間と重なるのを避けてF1レース(アゼルバイジャン)のスケジュールを組むことができるだろう。それが我々にできる最善の妥協だ」

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