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不安を抱えつつF1ロシアGPに臨むメルセデスAMG

2015年10月06日(火)19:12 pm

今週末にソチで行われるF1ロシアGP(11日決勝)に向け、メルセデスAMGでは若干の不安を抱えているようだ。

実際のところ、今季も圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGは、昨年同様今週末のロシアGPで2015年のコンストラクターズチャンピオンを確定することができるところにまできている。

前戦日本GPではメルセデスAMGが今季8度目となる1-2フィニッシュを達成。優勝したルイス・ハミルトンと、ランキング2番手のニコ・ロズベルグとの差は48ポイント、ランキング3番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とは59ポイント差にまで開いた。数字上、今季F1チャンピオンとなる可能性が残されているのは、すでにその3人だけとなっている。

しかし、第13戦のシンガポールGPでは突然の失速状態となり、ベッテルに優勝をさらわれたばかりでなく、表彰台にも上れないというスランプを経験したメルセデスAMGでは、今週末のロシアGPにも不安を抱えたまま臨むことになりそうだ。

というのも、シンガポールでどうしてあれほどの不調に陥ったのか、その原因が本当にはっきりとはつかめていないためだ。

「実際、それに関する質問をいまだに受け続けているよ」とほほ笑みながら語ったパディ・ロウ(メルセデスAMG/技術担当エグゼクティブディレクター)は、「結局のところ、そんなに単純な答えではないんだ」とし、次のように付け加えた。

「我々があのことからいくつか学ぶことができたのは確かだし、今後ももっと多くのことを学んでいくことになるだろう」

メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、鈴鹿ではメルセデスAMGがまた調子を取り戻したことで安心したと認めていた。だが、ラウダは、今週末のソチ・オートドロームでは、またメルセデスAMGの今季型車W06の弱点が顔を出すのではないかと心配をしていることも認めている。

メルセデスAMGは初開催された昨年のロシアGPで1-2フィニッシュを決めていた。だが、昨年は中間のコンパウンドとなるソフトタイヤとミディアムタイヤが持ち込まれていた。今年はそれとは異なるスーパーソフトとソフトという組み合わせとなる。その組み合わせは、まさにメルセデスAMGがスランプに陥ったシンガポールと同じものだ。

ロウは、ピレリが昨年よりも軟らかめの組み合わせを持ち込むことにしたのは、昨年ロズベルグが「1セットのタイヤでほぼレース全体を走り切った」ことが影響したものだと見ている。

昨年のロシアGP決勝では、2番手からスタートしたロズベルグが1周目にポールポジションからスタートしたハミルトンに果敢に挑んだものの、ブレーキングでタイヤを激しくロックさせてしまう。このため1周を終えた時点でピットインしてプライムのミディアムタイヤに交換したロズベルグだったが、なんとそのタイヤで最後まで52周を走り切り、2位でチェッカーを受けていた。

ロウは、今年はタイヤコンパウンドが違う組み合わせになることに加え、路面の状態もだいぶ変わっているだろうから用心する必要があると次のように語った。

「あれから1年が過ぎ、サーキットの路面も雨風にさらされて変化しているはずだ。だから、我々としてもすべての可能性に対して確実に対応できるようにしておかなくてはならない」

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