メルセデスを傘下に置くダイムラー社のディーター・ツェッチェ会長が、F1も時代に即した形で運営されるべきだと主張した。
メルセデスAMGが圧倒的な強さを誇っている現在のF1だが、ツェッチェはインターネットの領域において「非常に大きな成長」が起きているのを実感していると語り、次のように続けた。
「それに反して、テレビはメディアとしての魅力を維持することに苦しんでいる。コース上での追い抜きやバトルがそれほど見られないという事実はあるにしてもね」
「もはやテレビは唯一の、あるいは最大のプラットフォームではなくなっているんだ」
ドイツの『Deutsche Unternehmerborse(ドイチュ・ウンターネーマーボルセ)』に対しそう語ったツェッチェは、F1ももっとデジタル世界をうまく利用し、「双方向」といった戦略を持つべきだと主張。ドイツのアーヘンで行われる有名な馬術大会が取り入れた手法がそのいいモデルとなるだろうと次のように続けた。
「あの馬術大会では、スマートホンやタブレットを使って観客がレビューを書くことができるんだ。単に受け身で終わることがないから楽しいのさ」
ツェッチェは、「ひとつの例」だと前置きした上で、ファンがチームに対してリアルタイムにピットストップを行うように投票できるシステムなどを導入するのもいいだろうとコメント。そして、次のように付け加えた。
「こうした新しいデジタルプラットフォームや双方向性を持ったシステムを開発すべきだよ。我々(F1)は非常に遅れているからね」