9月30日(水)にパリで行われたFIA(国際自動車連盟)の世界モータースポーツ評議会において、2016年の暫定F1カレンダーの一部修正が承認された。
新しいカレンダーでは、当初4月3日に決勝が予定されていた開幕戦のオーストラリアGPが2週間早い3月20日決勝へと前倒しされている。
今年よりも2レース多い全21戦が組み込まれた当初の暫定スケジュールでは夏休みが短縮されており、これに対して各チームから不満が表明されていた。今回のスケジュール調整はこれに対応したものであることは明らかだ。
しかし、開幕戦が2週間早まったことにより、当初3月に入ってから行われる予定だったシーズン前公式テストの日程も2月下旬に繰り上げて開催されることになる。
■新規参戦のハースF1、予定変更せねば...
この変更により、最大の影響を受けることになるチームは、2016年から新規F1参戦を行うアメリカのハースF1かもしれない。
ハースF1のチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「すべての計画は、3月1日のテスト開始を前提として組まれていた」
「これから何とか時間を工面して、我々の製造計画を書き換えなくてはならない」
■F1シンガポールGP、懸念表明
また、シンガポールの『Straits Times(ストレーツ・タイムス)』は、当初シーズン序盤に位置付けられていたマレーシアGPが10月に移動し、9月18日に決勝が行われるシンガポールGPの次に開催されることになったことに対し、シンガポール側が不満を抱いていると報じている。
シンガポールGPの主催者は、次のようにコメントしている。
「我々はFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント/バーニー・エクレストン率いるF1商業権管理会社)に対し、(マレーシアGPが)我々のレースと連続開催となることを好ましく思っていないとの意見を伝えた」
ナイトレースとして行われるシンガポールのマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットと、マレーシアGPの舞台となるセパン・インターナショナル・サーキットは直線距離にして300kmほどしか離れていない。