2017年からのF1タイヤサプライヤーについて、ミシュランへの支持が高まっているようだ。
現在のタイヤサプライヤーであるピレリと、F1復帰を目指すミシュランは、いずれもF1を統括するFIA(国際自動車連盟)の承認を得ており、最終決定はF1最高責任者のバーニー・エクレストンに一任されている。
これまで、エクレストンもF1チームらもピレリを支持していると言われていたが、F1第11戦ベルギーGPでのタイヤ破裂以降、状況が変わったようだ。
エクレストンは、「ピレリではなくミシュランを選ぶよう、舞台裏でプレッシャーを受けている」と『BBC』が報じている。
「バーニーに対して、(ミシュラン支持の)立場を明確にした人が何人もいる」と主要チームの関係者が語ったと記事は伝える。
■タイヤ破裂後のピレリの対処に不信感
ピレリはベルギーGPで2回起きたタイヤ破裂について、タイヤの構造的問題ではなく、コース上の破片などによるカットと使いすぎによるものと説明している。しかし、次の第12戦イタリアGP以降、ピレリはタイヤの空気圧を高めに設定するという対処を取った。
こうしたピレリの対応に、チームやドライバーの不信感が高まっていると『BBC』は伝える。あるトップドライバーは次のように話したという。
「僕たちはピレリとの話し合いを続けることに合意した。けれども、重要な問題はそれじゃない。問題は、要求されたら僕たちが望むようなタイヤをピレリに作れるのかということだ」
■複数のピットストップに「反対していない」とミシュラン
ミシュランは、タイヤのライフの最初から最後までドライバーが攻め続けられるタイヤを供給すると主張している。また、複数のピットストップにも、「技術を駆使してショーを向上させる」ことにも、「反対していない」とエクレストンに伝えたという。
しかし、ピレリ支持の姿勢を明確にしているエクレストンがプレッシャーを受けて態度を変えることは考えにくいと『BBC』は伝える。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』も、ピレリ対ミシュランの戦いは「まだまったく分からない」状況だとしている。
チームの支持はピレリとミシュランでほぼ半々に分かれており、エクレストンはピレリ支持、FIA会長ジャン・トッドはミシュラン支持だという。