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レッドブル、アウディとの契約に暗雲

2015年09月26日(土)6:30 am

雨に見舞われたF1第14戦日本GP初日、各チームがコンディションを静観するのと裏腹に、パドックではさまざまな動きが見られた。

中でも話題をさらったのがエンジンだ。どのチームが何のパワーユニットを積むのか。もしや最終的にエンジン契約未定のチームも・・・。

■後が無いロータス

待った無しなのはロータスだ。バーニー・エクレストンが25日(金)、ある報道機関に語ったところによると、彼らとルノーの契約締結期限は28日(月)。チームは同日、最後の裁判所出廷を予定しているのだ。

F1第13戦シンガポールGP決勝日(9/20)、日がとっくに暮れてから唐突にパストール・マルドナードとの2016年契約を発表したのも、それで説明がつく。

「僕は常にチームとの契約を尊重してきた。おかげで今、決まったよ」とマルドナードは語っていた。

ルノーはすでにロータス買収の「オプション」に署名したと見られるが、うわさではロータスは資金が完全に底を突いている。マルドナードを支援するベネズエラ国政石油会社(PDVSA)との2016年契約で、最初の支払いを至急、前借りする必要に迫られているという。

昨年の日本GPで使用したホスピタリティ・ユニットの料金が未払いで、きのう(9/25)はメカニックたちが同エリアから閉めだされた。助け舟を出したのはF1 CEOのバーニー・エクレストンだ。彼らを一人あたま4,000ドル(約48万円)のパドッククラブに、自由に出入りさせたのである。

■選択肢はわずか、レッドブルとトロロッソ

レッドブルとトロロッソも危ない。両チームを所有するディートリッヒ・マテシッツは、来季、フェラーリ製の最新「Aスペック」パワーユニットが手に入らなければF1撤退だとしている。

レッドブルによると現在ルノーと結んでいる契約は、破り捨てたも同然だ。チームを率いるクリスチャン・ホーナーは25日(金)、鈴鹿で次のように述べた。「その他に関してはすべてが憶測に基づいている。もちろんわれわれは種々の話し合いを行なっている」

相手のひとつは、フェラーリ。同チームのエンジン主任ルイジ・フラボリーニは、もっか首脳たちのあいだで決定を下す段階にあると次のように語った。

「来季、他チームと適正な協力関係を結ぶために必要な情報は、間違いなくすべて手に入れた」

だが果たしてフェラーリは2016年、レッドブルとトロロッソの両方にエンジンを供給できるのだろうか?フラボリーニは次のように答える。「それは(可能だと)思う。イエスだ」

しかし時間も無い中、果たしてフェラーリがいちどに2チームも追加で受け入れられるか、疑問は残る。取り分け彼らは2016年、アメリカのハースとのコラボもスタートさせるのだ。

そこでうわさされるのがホンダである。彼らはFIA(国際自動車連盟)からの要求でトロロッソとのカスタマー契約締結に乗り出さなければならないかもしれない。

ホンダF1を率いる新井康久は、次のようにコメントした。「いま現在、何のオファーもありません。(マクラーレン以外、他に)何の予定も無いのです」

レッドブルは、パワーユニット開発に苦労しているホンダと手を組むことに否定的だ。残るは、F1参入を考慮中と言われるアウディとの契約しかない。

「それはどうだろう。いくらなんでも来年は無理じゃないか」とホーナーは、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に話す。

しかも、親会社フォルクスワーゲンが起こした排ガス不正のスキャンダルは日増しに深刻化している。ホーナーはアメリカ『NBC』に、次のように語った。「(アウディとの契約は)排ガスとともに去りにけりといった感じだ」

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