24日(木)、鈴鹿サーキットのパドックではロータスの惨状が露わだ。
鈴鹿サーキットのパドックでは、箱詰めにされた機材が折からの雨に濡れたままとなっている。彼らのホスピタリティ・ユニットは鍵が降ろされ、中はもぬけの殻だ。マシンに積まれるはずのメルセデス・エンジンはサーキットに到着すらしていないとの話もある。
そんな中エースドライバーのロマン・グロージャンは、報道陣を招き入れるスペースもなく、傘をさしたまま雨中の記者会見に臨んだ。
チームがひどい状態にもかかわらず、グロージャンの表情は穏やか。2016年のハース・フェラーリ入りは決定的な状況だ。
「決めてよかった、今はそんな気持ちだ」と語ったグロージャン。発表は「間もなく」だという。おそらくは来週である。
しかしまだ彼は、財政難に苦しむロータスの一員だ。チームはルノーによる買収を今か今かと待ちわびている。
グロージャンによると、他チームのおかげで多少の辛さは和らいでいるという。
「食料が底をついても、パドックを歩けば他のホスピタリティがあるから救われるよ。他チームが迎え入れてくれるんだ」とグロージャン。
それでもメカニックたちは、あす(9/25)の初日フリー走行を前に作業スケジュールが大きく遅れている。グロージャンは言う。「明日に間に合えば、僕は問題ない」
ところで今日(9/24)、FIA(国際自動車連盟)の公式記者会見が開かれ、大勢の報道陣がつめかけた。目あては会見に出席したジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)の引退表明である。
バトンは、次のように語った。「みんな、もうすこし待ってほしい。申し訳ないけど」
「いまチームと僕で話し合っているところで、話はそこまでだ」