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【マクラーレン】ホンダ以外のエンジンは選択肢にない

2015年09月15日(火)19:31 pm

マクラーレンの事実上のチーム代表であるエリック・ブーリエ(レーシングディレクター)が、ホンダ以外のエンジンパートナーを探すようなことはないと主張した。

今季から再び手を組んだマクラーレンとホンダだが、すでにシーズンも残りあと7戦という時期まで来たが、予想以上の不振状態から抜け出しきれずにいる。

スペインの日刊紙『El Mundo(ムンド)』は、そんなマクラーレン・ホンダの現状を「スピードなし、結果なし、スポンサーなし」という見出しで要約している。

さらには、ホンダのパワーユニットはメルセデスなどに比べて200馬力も劣るようだと報じているメディアもある。

■マクラーレンとホンダに関係悪化のうわさ

こうした状況を受け、マクラーレンではホンダに対して外部から専門家を雇い入れるよう助言したものの、ホンダF1プロジェクト総責任者の新井康久がそれを拒絶したことも明らかとなっている。

そうした新井の姿勢に業を煮やしたマクラーレンが、新井の更迭をホンダ側に要請したとも伝えられているほどだ。

あるマクラーレンの内部関係者は、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。

「もし外部から誰かを雇い入れなければ、ライバルたちがすでに解決している問題を解決することさえできないということだ。最初から全部自分たちでやっていくしかないからね」

「そして、それには時間がかかるんだ」とその関係者は付け加えている。

■結果がすべての世界では厳しい判断も

だが、マクラーレンにはその時間があまり残されていないのも事実だろう。スポンサーたちは2週間ごとに宣伝効果に関する分析を行っているという状況があるのに加え、今季の結果に基づくF1賞金の額も激減するのは目に見えているからだ。

例えば、2010年から2013年まで4年連続でF1タイトルを獲得してきたという素晴らしい経緯を持つレッドブルとルノーだが、昨年からルノーエンジンがメルセデスに大きく差をつけられてしまったことから、わずか2年で両者が決別に至るのはほぼ確実だという状況を迎えている。

そうした観点から見れば、マクラーレンがたった1年でホンダを見限ることにしたとしても不思議なことではないだろう。

■必ずホンダとともに成功するとブーリエ

だが、ブーリエは、マクラーレンの首脳部がそうした考えを持つことは絶対にないと『CNN』に次のように主張した。

「いや。ホンダに適切なプレッシャーをかけられるかどうかは我々次第なんだ」

「もしメルセデスAMGを倒したいと思うならば、ワークスチームである必要がある。我々としては、ホンダだけが唯一それを可能としてくれる重要なエンジンメーカーだと信じているんだ」

「我々はワークスチームとしての地位を得ている。我々としては今の痛みに耐えていかなくてはならない。だが、いつの日か、我々はホンダとともに再び王座に就くだろう」

■すでに2016年型車の開発も順調に推移

マクラーレンとホンダでは、現在の問題を解決するために全力をあげて取り組みながらも、すでに2016年型車の開発もかなり進んでいるという。

「我々は今、今年のものから来年のクルマに向けて順調に移行しつつある、外部からはうかがい知れないだろうが、チームはこの15か月の間に劇的に変化したよ」

そう語ったブーリエは、次のように付け加えている。

「チーム内の雰囲気もいい。設計や製造部門とサーキットとの相互関係も、パフォーマンスを引き出すという観点から見れば非常にいいものだ。チームのみんなも熱心に取り組んでいるよ」

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