今週末のF1シンガポールGP(20日決勝)も大気汚染の問題に悩まされそうだ。
マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットでナイトレースとして開催されるシンガポールGPは、その独特の雰囲気により非常に人気の高いグランプリだ。しかし、昨年はインドネシアで発生した山火事により、“健康に害を及ぼす”程度に汚染された空気がサーキットに到達していると地元の環境団体が警鐘を鳴らしていた。
そして、今年もそのときとまったく同じような状態を迎えようとしている。ただし、今年の場合はその汚染レベルが上昇し、“非常に健康に害を及ぼす”可能性があるという状態となっている点だ。これは最も汚染度が高い“危険”な状態の1段階下に位置するレベルだという。
こうした状況を受け、シンガポールではすでにユニバーシアードやサッカーの試合などがキャンセルされていると伝えられている。
すでにレースのチケットを購入したというあるF1ファンは、地元シンガポールのメディア『Today(トゥデイ)』に次のように語っている。
「一番心配しているのは、観客席で不快な状態になるかもしれないってことかな。特に、周りの人たちの気分が悪くなったりしたときにはね」
さらに、別のファンも次のように付け加えている。
「ガスマスクを持って行こうかと思っているんだ。かなり面倒なことにはなるだろうけれどね」
もちろん、健康が懸念されるのはドライバーも同じだ。シンガポール当局は、すでに戸外での激しい運動は避けるよう指導を行っているという。