元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが、レッドブルが長年のエンジンパートナーであったルノーと決別することを決めたのも無理のない話だと語った。
世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブル社の総帥ディートリッヒ・マテシッツとはかねてより親交の深いベルガーだが、マテシッツがルノーと手を切るという決断をしたことに驚いたりはしなかったと地元オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「今回のルノーとの決別は予想されていたことだ」
「レッドブルとルノーには明らかに最近の数か月の間に隔たりが生まれていたし、私はレッドブルが特に過去2年間について非常に不満を抱えていたことを知っているからね」
「ルノーには、その打開に向けて真剣に取り組むことを示すチャンスはあったんだ。メルセデスに対抗するために、もっと資金と人材をつぎ込めばそれでよかったんだ」
「だが、ルノーはそういう姿勢を決して見せなかった。それどころか、メルセデスが巨額の予算を投じて最高の技術を磨き上げていたときに、彼らは現状維持で行くばかりか、撤退さえちらつかせていた」
そう語ったベルガーは、ルノーと別れたレッドブルが、かつて自分がドライバーを務めていたフェラーリのエンジンを搭載することになるのは歓迎だと次のように続けた。
「フェラーリは追いつくためにできることはなんでもやろうとしている。彼らはすごくいい仕事をしているし、疑いなく2番目に強いエンジンを作り上げた。まだ(メルセデスとは)大きな差があるにしてもね」
「だが、フェラーリのエンジンは間違いなくルノーよりはかなりいいよ。実際のところ、ルノーではいつもまったく問題はないと言っているにもかかわらず、ほとんど改善したようには見えないよ」とベルガーは付け加えた。