F1屈指の古典サーキット、モンツァで行うイタリアGPの将来が危ぶまれる中、激しい攻防戦が繰り広げられている。
レースを主催するアウトドローモ・ナツィオナーレとバーニー・エクレストンは、2016年以降のイタリアGP継続について未だ契約に同意していない。そこへ2日(水)、マッテオ・レンツィ伊首相が割って入ったのだ。
「金儲けもけっこうだが、F1はモータースポーツの象徴でもあるのだ」とレンツィ首相は、イタリア国営『RAI』のラジオ番組内で語った。同氏は6日(日)にサーキットを訪問するとみられる。
「この際バーニー・エクレストンにはっきりと言おうではないか、『モンツァのF1グランプリに触れた手を離せ!』と」
だが今のところエクレストンの姿勢は、はっきりしている。F1カレンダーの目玉となるサーキットとはいえども、もはや開催費を肩代わりする日々は過ぎ去ったのだ。
「2016年については、モンツァは安泰だ。しかし、その先は話が別だ」とエクレストンは、イタリア『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に語る。
嘆願書に数千の署名が集まったとのニュースにも、エクレストンは動じない。「署名集めなど簡単だ」
「彼ら(主催者)には契約にサインしてもらわねばならない」とエクレストン。「もしモンツァがその意向であれば喜ばしい。何年ものあいだ、アウトドローモの連中は好き放題をやってきた。そんなビジネスモデルは、もはや通用しない。世界は変わったのだ」