昨年、自身2度目のF1王座に就いたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だが、今季も圧倒的な強さでラインキング首位を守り続けている。
30歳となるハミルトンは、昨年から自分自身でチームとの契約交渉に臨み、巨額の報酬で来年以降の契約延長を勝ち取っている。
だが、メルセデスAMGとの交渉中には、たびたびフェラーリへの移籍のうわさもささやかれていた。将来的にフェラーリに移籍する可能性はあるかと質問を受けたハミルトンは、次のように答えた。
「僕はときどきフェラーリに電話を入れるけど、それは彼らの市販車が好きだからという理由だよ」
「F1に関しては、2、3回ステファノ・ドメニカリ(フェラーリの元チーム代表)と話したことはある。だけど、真剣な話をしたことなど、これまで一度もないよ。メルセデスAMGに満足しているからね」
「僕がどれほどアイルトン・セナを高く評価しているかは誰もが知っていることだ。そして、彼も一度もフェラーリに乗ったことはないけど伝説になっているでしょ」
そのハミルトンは、今季3度目のタイトルを獲得すれば、あこがれのセナと並ぶ記録を作ることになる。そして、ハミルトンに言わせれば、それこそがF1で達成したいと思っていたことだという。
「みんなが、“ミハエル・シューマッハがやったことをやりたいと思っているんでしょう?”って聞いてくるんだ」
『Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)』にそう語ったハミルトンは、次のように続けた。
「いや、僕はアイルトンが作った記録だけに焦点を合わせているんだ。これまで、ずっとそうだったよ」