今季、予想もしなかったほどの苦戦を強いられているマクラーレン・ホンダ。第11戦を終えた時点でチームが獲得したのは合計17ポイントだけで、現在のランキングは10チーム中の9番手となっている。マクラーレン・ホンダより下にいるのは、唯一いまだノーポイントのマノー・マルシャだけという状態だ。
その不調の最大の原因が、今年から復帰したホンダのパワーユニットの信頼性とパフォーマンス不足にあるのは間違いない。
だが、ホンダF1プロジェクト総責任者である新井康久は、マクラーレンのシャシーに関しても必ずしも現在のF1カーの中で最高レベルにあるとは言えないとスペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。
「(マクラーレンの)クルマもメカニカル、空力いずれについても最高のグリップがあるわけではないからね」
「レッドブルと比べれば、まだ大きな差があるよ」
マクラーレンは、これまでホンダに対し、早急にパワーユニットを改善するようにプレッシャーをかけ続けてきている。だが、レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエでさえ、マクラーレンの今季型車MP4-30のシャシーが完ぺきなものだとは言えないと次のように語った。
「ホンダのために公平を期して言えば、我々のシャシーは昨年のものよりはよくなっているが、ピットレーンに並ぶクルマの中で最高のものではない」
「我々のクルマは、かなり空気抵抗が大きいんだ。まだいろんなところを改善する必要がある」
ドライバーのフェルナンド・アロンソも次のように語っている。
「僕たちはパフォーマンスの改善に努めている」
「僕たちは、パワーに関しても、空力やメカニカルグリップに関しても十分だとは言えない。だから競争力をつけ、タイトルを勝ち取るためには、まだ多くのことを解決する必要があるよ」