ベルギーGPラスト2周、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を襲ったタイヤバースト。
そのスパ・フランコルシャンでチェッカーフラッグが振られるころ、パドックでは、もう2箇所でトラブルが勃発していた。
■ロータスの週末は差し押さえの危機
ひとつはロータスだ。ロマン・グロージャン(ロータス)が逆境を乗り越えて3位をもぎ取ったのはよかった。英エンストンを本拠地とする同チームが表彰台をゲットしたのは2013年いらいだ。
だがピットでは、いつ何どき裁判所の係官がマシンの押収に現れてもおかしくない状況だ。元控えドライバーのシャルル・ピックが契約不履行でチームを訴えたからである。
「クルマは差し押さえられたと聞いた」とイギリス『Sky(スカイ)』に語るのは、ロータスのエンジニア、アラン・パーメイン。「だが、週明け早々には解決が図られるはずだ」
■レッドブルはルノーと契約解除、メルセデスへ
もうひとつの騒動はレッドブル。彼らはついに、ルノーとの契約を「円満な解消」に持ち込むべく動いていると認めた。2016年はメルセデス・ベンツとの契約が濃厚だ。
「それ(円満な契約解消)は、ずいぶんやさしい表現だな」と話すのはレッドブルの参謀、ヘルムート・マルコ博士。ルノー側は、あくまでレッドブルに契約の履行を求めているような口ぶりだ。
バーニー・エクレストンはメルセデスに、レッドブルの面倒をみるよう要求している。イギリス『Sunday Times(サンデー・タイムズ)』紙によるとエクレストンは、レッドブルからエンジン供給を求められたらメルセデスは「ノーという前によく考えた方がいい」とクギを刺したらしい。