今週末のF1ベルギーGP(23日決勝)から今季の後半戦を迎えるF1。だが、今季のF1チャンピオン争いも現実的にはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグによる戦いになると考えるのが妥当なところだろう。
現在ポイントリーダーのハミルトンは202ポイントを稼いでおり、それをロズベルグが21ポイント差で追う展開となっている。
だが、この2人の夏休みの過ごし方はかなり対照的なものとなっていた。
ロズベルグが、出産を間近に控えた妻と共に自宅で静かに夏休みを過ごしていた間、ハミルトンのほうは積極的に目立つ行動を続けていた。ゴシップ紙などには、裸で葉巻をくわえた姿や、ポップ歌手のリアーナとの小旅行、さらには俳優のジャック・ニコルソンやジェイミー・フォックス、ロックスターのボン・ジョヴィなどと交流する様が連日のように取り上げられていた。
メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、「この休みの期間には誰もが思うように過ごす権利がある」と先週『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語り、ハミルトンを擁護。ハミルトンがF1への集中力を失ったとは考えていないと主張している。
一方、ロズベルグは、今週末のベルギーGPに向けていくつかのコメントを行っている。だが、その中にはハミルトンのライフスタイルに向けた批判だと考えられるものも含まれており、すでにシーズン後半に向けた心理戦が始まったものだと受け止められている。
「どんな暮らし方をするかによって影響が出るものなんだ」
ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったロズベルグは、次のように続けた。
「いい均衡を保つことが必要だし、レース週末にはすっきりした気持ちで臨まないとね」
「時々そういうことについての本を読んでいるよ。自分の集中法を見つけるためにね」
そう語ったロズベルグは、次のように付け加えた。
「スポーツでは、意味のないことにあまりとらわれないようにすることが重要なんだ」