V8エンジン時代にはレッドブルとともに4年連続でF1チャンピオンの座についていたエンジンサプライヤーのルノーだが、新V6ターボ導入初年度となった昨年は、メルセデスに大きく水をあけられてしまっていた。
そして、ライバルのフェラーリが今季はかなり改善されてきているにもかかわらず、今季もルノーのパワーユニットは昨年以上の苦戦を強いられている状態だ。
昨シーズン末にはメルセデスエンジンと搭載するウィリアムズに追い上げられながらも、チーム別ランキングを2位で終えていたレッドブル。だが、今季は現時点では4番手に沈んでおり、このままではF1からの撤退もあり得るとのコメントがチーム首脳やオーナーの口からも出てくるようになっている。
昨年から今年にかけて圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も、F1がV6パワーユニットによる転換期を迎えたことで、新たな問題が生まれてしまう可能性があることを認識している。
とりわけ、2010年から2013年まで王座に君臨したレッドブルというトップチームがF1から去ってしまうようなことになれば、F1にとってもその打撃は計り知れない。
『motorline.cc』に対し、レッドブルがF1からの撤退を示唆していることについて「それを真剣に受け止める必要がある」と語ったヴォルフは、次のように付け加えた。
「我々もそれに理解を示し、問題があるということを受け入れている。我々としても自分たちだけに目を向けているわけにはいかないし、我々は勝ち続けているんだからほかのことは関係ないなどと言うわけにはいかないんだ」