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落としどころが見えないF1予算問題

2015年07月14日(火)20:35 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、F1に新たなコスト制限策の導入を提案したと報じられている。これはFIAの前会長であるマックス・モズレーが最近提示したアイデアを取り入れたものだったという。

ここ最近、F1の人気低下減少に歯止めをかけるべく、さまざまな対応策が検討されている。ショーとしての魅力を増すために、より速いF1カーを実現することが必要だという件に関しては、全員が賛成したと伝えられている。

だが、財政難を抱える小規模チームたちを存続させてゆくにはどうすることが最善か、という件に関しては依然として不協和音が鳴り響いているのが現状だ。

■モズレーの提案を評価するザウバー

モズレーの後を継いだ現FIA会長のジャン・トッドは、すでに非常に高額な現在のパワーユニット購入代金に関しては上限を設ける意向であることを表明している。だが、ザウバーのチーム代表であるモニシャ・カルテンボーンに言わせれば、「それでは十分ではありません。もっと大幅に(コスト削減を)行うことが必要です」ということになる。

カルテンボーンは、モズレーが提案した案に賛成であると意思表示を行っていた。その案というのは、コスト上限制度を受け入れるかどうかはチームが選択することができるようにし、それを受け入れたチームにはその予算範囲において自由な技術開発を認めるというものだ。一方で、予算上限を設けない大規模チームは厳しい開発制限のルールが適用されることになる。

このアイデアに関しては、最近のストラテジー・グループ会議においてもかなりの時間をかけて検討されたという。

しかし、モズレーの提案は、基本的には否決されたと考えられている。それは、予算制限下に置かれるチームと、現状通り予算に制限をかけないチームに対応できるよう2種類のレギュレーションを用意するしかなく、非常に煩雑であるというのがその理由だという。

■FIAがモズレー案改良版を提案も大規模チームが拒絶

だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、FIAではモズレーのアイデアに手を加えた新たな案を提案したと報じている。その方法によれば、2種類のレギュレーションを設ける必要はなくなるという。

その計画では、すべてのチームが同じルールのもとで運用されることになるが、年間1億2,000万ドルから1億5,000万ドル(約148~185億円)に予算を抑えるというコスト制限を受け入れたチームには、例外的に「テストや開発機材」に関する制限を設けないというものだという。

そして、予算制限を設けない大規模チームには、風洞テストは1週につき25時間まで、使用できるコンピューターパワーは25テラフロップス(1テラフロップスは毎秒1兆回の浮動小数点演算を行える能力)まで、さらにテストは年間に8日まで、などの制約が設けられるという。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、大規模チームたちはこの案もすぐに拒絶したという。だが、ミハエル・シュミット記者は、大規模チームたちが反対した実際の理由は「予算制限」を受け入れたチームのほうが彼らよりも速いF1カーを作ってくるであろうことと恐れたためではないかと指摘している。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、フォース・インディアのチーム副代表であるロバート・ファーンリーの次のようなコメントを引用している。

「彼ら(大規模チームたち)がなぜ、劣るモデルのために自ら進んで金を使いたがるのか疑問に思うべきだ」

■パーツ制限導入をほのめかすトッド

一方、トッドは別のアイデアも持っているようだ。

「開発するパーツの数を制限することはできるだろう。つまり、各チームに認められるのは1年につきサスペンションは10個まで、ウイングは20個までという形でね。それらのパーツが製造されたらFIAによる刻印を受けなくてはならないようにするんだ」とトッドは説明した。

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