今季限りでフェラーリとの契約が切れるキミ・ライコネンだが、その契約延長はないだろうと見ているメディアが多い。そして、話題はすでにライコネンの後任候補のほうへと移っている感がある。
現在、うわさに上っているのは、バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)、ダニエル・リカルド(レッドブル)、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)といったところだが、最近ではトロロッソのマックス・フェルスタッペンやカルロス・サインツの名前もあげられている。
その中でも最有力だと見られているのは、ライコネンと同じフィンランド出身のボッタスだ。
だが、そのボッタスも直近2レースでは予選と決勝いずれにおいても、チームメートであり、元フェラーリドライバーのフェリペ・マッサに負けるという状況となっている。こうしたことを受けて、フェラーリも慎重に検討すべきだとの声もあがってきている。
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』のベテラン記者であるピーノ・アッリエヴィは、ボッタスが最有力候補だろうと認めつつも、次のように書いている。
「フェラーリが今後、かつてのフェラーリドライバー(マッサ)に負けているドライバーを獲得すべきかどうかについては、決断を下す前に時間をかけてよく考えたほうがいいだろう」
かつてフェラーリのチーム代表を務めていたチェーザレ・フィオリオも同様の見方をしている。
「彼(ボッタス)は年齢的にはいい。だが、成績にムラが多いし、ウィリアムズではフェリペ・マッサのほうが優勢だと思っている」
そう述べたフィオリオは、次のように付け加えた。
「私は、もうひとりトップドライバーを獲得したほうがいいと思っているよ。それによって(セバスチャン)ベッテルとの問題が起ころうともね。フェラーリはハミルトン(メルセデスAMG)を獲得すべきだと思うし、もしそれがダメなら、次はロズベルグ(メルセデスAMG)だね」
一方、かつてF1チームのミナルディを率いていたジャンカルロ・ミナルディはもっと若手を投入したほうがいいと考えている。
「マラネロ(フェラーリ本部)のアカデミーには2人の有望な若手がいるよ。(ラファエレ)マルチェロと(アントニオ)フォコがね」
フェラーリのドライバー育成アカデミーに所属する20歳のマルチェロは現在GP2に参戦する傍ら、ザウバーの控えドライバーを務めている。19歳のフォコはGP3に参戦しつつ、6月にオーストリアで行われた公式テストではフェラーリのテスト走行を担当している。