きょうのF1第9戦イギリスGPでメルセデスAMGは絶対本命。そう話すのはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だ。
圧倒的な実力のメルセデスAMGに立ち向かえるとしたら、それはフェラーリ。2015年シーズンのグランプリ初日はそんな傾向が強まっている。今週末のシルバーストンも例外ではない。しかし、レースが行われるのは日曜日だ。
第8戦オーストリアGP以降、フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、あることを命じた。金曜日からしっかりと燃料を積んで走れというのだ。ベッテルによると、誤解を受けるようなフリー走行の結果には別の理由もある。
「金曜から土曜にかけてメルセデスAMGは、エンジンの出力を上げるんだ」とベッテル。「そんなことをするのはメルセデス系のチームだけだ。金曜から土曜にかけてのウィリアムズを見てごらん。大きくタイムを伸ばしているから」
シルバーストンのフリー走行でフェラーリはハミルトンこそ上回ってみせたが、調子を取り戻した僚友ニコ・ロズベルグは、しっかりとトップをキープ。
彼(ロズベルグ)には、その調子でがんばってほしい。そう願うのはF1 CEOバーニー・エクレストンだ。
「今年の選手権はニコ(ロズベルグ)のがんばりにかかっている」とイギリス『Times(タイムズ)』紙に話すエクレストン。「タイトルの火を灯しておくのは彼の役目だ」
かねてから、F1に対する現世界王者ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の献身度には多くの疑問が投げかけられている。エクレストンとしては、ハミルトンの「ロックスター」的なライフスタイルも利用できるところは利用してしまいたい気分だろう。
批判の声について聞かれたハミルトンは、次のように主張している。「エネルギーを放出するどころか、僕は、自分の行動すべてからエネルギーを得ている」
「僕の20代はアッと言う間に過ぎてしまった。生きる活力を得るのも、トレーニングも、ドライビングでも、できることはなるべくするように心がけているんだ。限界の範囲内でね。自分でバランスさえ取っていれば、何の問題もないだろう?」