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「FIA会長がその気になればF1は変えられる」とバーニー・エクレストン

2015年06月26日(金)18:46 pm

F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、自分と同じ考えを持ってくれれば、この2人でF1の問題修復に介入することができるかもしれないと語った。

現在、危機に陥っているとされるF1の状況はさらにその深刻度を増しており、メディアは連日のように否定的な見出しで飾られている。

そんな中、今こそエクレストンの手腕が必要だと考える者も少なくないようだ。

かつてジョーダン・グランプリのオーナー兼代表であったエディー・ジョーダンは、『BBC』のラジオ番組で次のように語った。

「私は、彼(エクレストン)が素晴らしい仕事を成し遂げたと思っている。だが、時代の流れとともに彼の権力が失われてしまった」

F1関係者も、今では世界的にF1人気が低迷し、観客やテレビ視聴者の数が減りつつあることも分かっている。だが、ひとたび現状を打破するために現行ルールを変更しようという段階になると、主要チームによって構成されている意思決定機関であるストラテジー・グループによって足かせ手かせがはめられてしまう状態だ。

そんな中、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーなどは、もう一度権力をエクレストンやトッドの手にもどすべきだと考えている。

元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも同じ考えだ。

「もし彼ら2人がその力を束ねることができれば、そうした問題に対してもすぐに対処できるだろう」

母国オーストリアの『Kurier(クリヤー)』にそう語ったベルガーは、「今の我々に必要なのはそれだよ」と付け加えた。

だが、エクレストンは、現在のストラテジー・グループの構成からすれば、トッドが自分と同じ考えでいてくれさえすれば、自分たちで必要な変化をもたらすことができるのだと主張している。

「現時点では、ジャンと私は自分たちが望むことを行うことができるはずなんだ。そういうふうに構成されているんだからね」

最近、『Sky(スカイ)』にそう述べたエクレストンは、次のように続けた。

「我々はどちらも同じ数の投票権を持っている。そしてチームたちは我々のうちの1人と同じ投票権を有している。つまり、ジャンと私が何かに合意すれば、そのようになるんだ」

しかし、エクレストンは、問題はトッドが常に全体の意思統一を図ることに重きを置いていることだと主張。トッドのアプローチの仕方は、ワンマンで知られた前FIA会長のマックス・モズレーとは正反対とも言えるものだ。

「ある人物がいなくなり、そして我々は問題を抱えてしまった」とエクレストンは付け加えた。

トッドは、日ごろあまり表に出てくることが少ないことで有名だ。しかし、そのトッドが今週パリにおいて珍しくジャーナリストたちとのインタビューに臨んだ。だが、その口ぶりからすれば、現在の危機を乗り越えるためにエクレストンと協力することについては消極的なようだ。

「我々はがんに冒されているなどとは思っていないんだ」と『UOL Esporte(ウニヴェルソ・オンライン・エスポルチ)』に語ったトッドは、次のように続けた。

「我々が経験しているのは頭痛のようなものだ。だから、我々が必要としているのは頭痛薬であって、がんの治療薬ではないんだよ」

「私は、F1を大きく変えてしまう必要があるなどとは思っていないよ」

多くの関係者が2017年に間に合わせるにはすぐにでもルール変更の詳細を確定しなくてはならないと考えていると言われている。だが、トッドはあくまでも現行の意思決定方法を変えるつもりはないようだ。

「もし、全員に受け入れられるいい提案があれば、それを2016年に導入することも可能だろう」

スペインの『Marca(マルカ)』にそう語ったトッドは、次のように付け加えた。

「そうでなければ、2017年のレギュレーション導入については、2016年の2月28日まで時間をかけることになる」

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