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「ライコネンは結果を出すしかない」とフェラーリ会長

2015年06月22日(月)17:21 pm

来季もフェラーリに残留することを望んでいるキミ・ライコネンだが、先週末のF1オーストリアGPはそのライコネンにとってはまたも厳しい結果に終わってしまった。

【結果】F1オーストリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント

前戦カナダGPでは、3番手を走行しながらもピットアウトした周にスピンを喫し、3位表彰台を逃していたライコネン。そして先週末のオーストリアGPではチーム側の戦略ミスもあって予選Q1で敗退。決勝では1周目にマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソとクラッシュし、早々とレースを終えてしまった。

■ライコネンとアロンソのクラッシュ原因は?

そのクラッシュに関しては、レース後に審議対象となったものの、競技委員はレーシングアクシデントであったと判断し、ライコネンに特段のペナルティーを科すようなことはなかった。

しかしアロンソは、あのときの事故は自分の目の前でライコネンがホイールスピンを起こしてクルマのコントロールを失ったために起こったものだと主張している。

「彼の頭に(自分のクルマが)ぶつからなかったのは幸運だった」

ライコネンとともにメディカルセンターでチェックを受けたアロンソはそう語ると、次のように付け加えた。

「ちょっと変だったよ。彼は5速ギアで走行中にコントロールを失っていたみたいだからね」

ライコネンも、あれほど高速で走行しているときにホイールスピンが起こることは「めったにない」ことだとし、「突然(クルマが)左に行ってしまい、あそこで終わってしまった」と語っている。

■本当の原因は分からないとフェラーリのボス

フェラーリのチーム代表であるマウリツィオ・アリバベーネは、その事故が起こった本当の理由は分からないと次のように語った。

「最初に映像を見たときには、フェルナンドがキミに接触したのかと思ったんだ。だが、そうではなかった」

アリバベーネは、記者たちに対して、「残念ながらフェルナンドの車載カメラの映像がなかったんだ。だからキミを信じるしかない。彼がホールスピンが起こったと言うのだから、そういうことだろう」と語った。

フェラーリがオーストリアGP決勝後に出したリリースの中で、アリバベーネはライコネンのことには一言も触れていない。

■ライコネンの立場はさらに微妙に

そのクラッシュ原因の詳細はどうあれ、2007年のF1チャンピオンであるライコネンにとっては、今回のクラッシュが最悪の結果に結びつく可能性があるのは確かだろう。フェラーリでは、2016年に向けてライコネンを残留させるか、あるいはほかのドライバーを採用するか、熟考しているところだと伝えられている。

現在のライコネンとフェラーリの契約は今シーズンいっぱいで満了を迎えることになる。だが、その契約にはチーム側に2016年まで契約を延長できるオプションが設定されていることが分かっている。そして、そのオプションの行使期限は7月末までとなっているようだとも伝えられている。

いつ、2016年にセバスチャン・ベッテルのチームメートとなるドライバーを決定することになるのかと質問されたアリバベーネは次のように答えた。

「我々にとっても、そして彼(ライコネン)にとっても、機が熟したときだね」

「昨日と今日(オーストリアで)起こったことですべてが決まるわけではない。もちろん、我々は期限を定めてはいるがね。だが、それがいつかということを言うつもりはないよ」

■ライコネンの選択肢は2つしかないとフェラーリ会長

前戦カナダにも、そして先週末のオーストリアにもフェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長が現場に来ていた。そのマルキオンネの目の前でこうした事態を招いてしまったことは、ライコネンにとってはさらに不利な要素となる可能性もある。

マルキオンネは、21日(日)にオーストリアで次のようにライコネンを擁護していた。

「キミのことを過小評価するべきではないよ。彼はF1チャンピオンだし、このチームへの貢献も大きいんだ」

「彼は現在難しい状況に置かれている。だが、我々は彼をサポートするためにここにいるんだ」

そう述べたマルキオンネだが、一方でイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』には次のように語っている。

「彼の将来がどうなるかは、彼次第だよ。彼には結果を残すか、あるいはあきらめるか、という選択肢しかない」

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