今週末のF1オーストリアGP(21日決勝)のフリー走行1回目に姿を見せることになるのではないかとされていたマノー・マルシャのファビオ・ライマー(控えドライバー)だが、どうやらそれが実現することはなさそうだ。
2週間前に行われたカナダGPにおいて、2013年のGP2チャンピオンであるライマーがマノー・マルシャと控えドライバー契約を結んだことが発表された。
ライマーは、今後金曜フリー走行1回目を担当することになるだろうとされ、今週末のレッドブルリンクで早速F1公式セッションでのデビューを飾ることになるだろうと報じられていた。
だが、ライマーのマネジャーを務めるスベン・マンゴールドは、カナダで『Blick(ブリック)』に対して「すべてはスポンサー次第だ」と語っており、ライマーが金曜フリー走行に出走できるかどうかは、必要なスポンサー資金がうまく調達できるかどうかによると示唆していた。
そして、このほど『Blick(ブリック)』のベテラン記者であるロジャー・ブノワは、26歳となるライマーが今週末のオーストリアGPで金曜フリー走行に出走することはないだろうと書き、次のように指摘している。
「F1は慈善事業ではない。ここで重要なのは金だ。特に財政的に苦しい小規模チームにとってはね」
ライマーは、今週末オーストリアでF1出走に必要なスーパーライセンスを取得するためのメディカルチェックを受けることになっている。だが、ブノワは、ライマーはオーストリアばかりでなく次戦イギリスGP(第9戦/7月5日決勝)での金曜フリー走行出走も難しいだろうと付け加え、次のような疑問を呈している。
「大きな疑問は、ライマーが現在のレギュラードライバーである(ロベルト)メリーや(ウィル)スティーブンスが持ち込む資金をつり上げるための道具として使われているのではないかということだ」
『Blick(ブリック)』は、マノー・マルシャではオーストリアGPの翌週にレッドブルリンクで行われる公式テストへも参加しないだろうと指摘。ライマーのマネジャーが「そうするためには、チームには資金が必要だ」と語ったと付け加えている。