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ジェンソン・バトン「ドライバーもF1改善に貢献できる」

2015年06月12日(金)16:51 pm

マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、今後に向けてF1を改善していくために、もっとドライバーたちの意見が取り入れられることを期待している。

現在、F1では最近の人気低迷からの脱却を目指し、2017年には現在よりも平均ラップタイムを5~6秒短縮することを目指している。

■F1は危険なものであるべきだとライコネン

2007年のF1チャンピオンであるキミ・ライコネン(フェラーリ)も、この動きを歓迎。フランスの『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。

「レースを見る人たちにとってももっとワクワクするようなものへと変えるためにやるべきことがあるのは確かだし、もっとスピードを上げ、少し危険なものにさえすべきだよ」

■F1には魔法が必要だとマンセル

1992年のF1チャンピオンである元F1ドライバーのナイジェル・マンセルも、現在のF1からはかつてのような「魔法」が失われてしまっていると主張している。

「魔法のようなものが必要だよ」と『Express(エクスプレス)』に語った61歳のマンセルは、「昔我々が乗っていたようなクルマでドライバーたちにレースをさせたいものだ」と付け加えた。

F1ドライバーたちによって組織される任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)では、第6戦が開催されたモナコで世界のファンに向けてオンライン意識調査を行っていた。GPDAの委員を務めるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)によれば、その結果は今後統括団体であるFIA(国際自動車連盟)とF1最高責任者のバーニー・エクレストンにも報告されることになるという。

■ドライバーも改善に貢献できるはず

現在、実際にドライバーたちも2017年から導入されるであろうF1の新ルール策定に何らかの形でかかわっているのかという質問を受けたバトンは、「いや、まだだけど、僕はそうしたいと思っているよ」と答え、次のように続けた。

「僕たちが貢献できることもたくさんあると思うし、ドライバーだけでなく、みんなにとってF1をよりよいものとするための意見もたくさん持っているよ」

「できることはたくさんあると思うんだ。僕たちは異なるクルマ、異なる環境のもとでレースをしてきたという経験を持っているし、それを役立てることができるはずだからね」

■F1改善もコストとのバランスの中で

そう語った現役ドライバーの中では最多出走数を誇るバトンだが、2017年からのルール変更にも一定の限界があることも分かっている。例えば、現在使用されているV6ターボエンジンによる「パワーユニット」に関する変更は行われないという見込みが強くなっている。

「僕の意見だけど、ドライバーとして見た場合、最高だったのは2004年だね。900馬力を発生する3リッターV10エンジンを使っていたし、その回転数は毎分21,000回転に及んでいた。それにタイヤ戦争もあったしね。あのころは素晴らしかった。だけど時代が変わってしまったんだ」

そう続けたバトンは、次のように付け加えた。

「コストや、いろんなことを考慮に入れなくてはならない。だから、僕たちの将来がこれからどうなるのかということは本当に分からないよ」

財政的に厳しい立場におかれているザウバーの共同オーナーであり、現在唯一の女性F1チーム代表であるモニシャ・カルテンボーンも、コスト問題は重要な課題だと主張している。

現在、今後に向けたF1改善案として、クルマの車幅拡大、最大重量の引き下げ、そしてダンフォースの強化などが提案されている。だが、カルテンボーンは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、そうするためには「1,000万ユーロ(約14億円)のコストが余計にかかってしまうでしょう」と語っている。

■F1改革を進めるべきだとフェラーリ会長

だが、F1の魅力を取り戻すために、何らかの手を打たなくてはならないという気運が高まりを見せているのは確かだ。

昨年、ルカ・ディ・モンテゼモーロに代わってフェラーリの新会長に就任したセルジオ・マルキオンネは、スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。

「エクレストンや、私、そしてほかのチームたちが、過去4、5年にわたってF1が歩んできた道に満足していると言えば、それはうそになるだろう」

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