F1第7戦カナダGPでレース中にメルセデスAMGがドライバーに与えた情報が問題になっている。
ルイス・ハミルトンのエンジニアは、チームメートのニコ・ロズベルグの燃費とブレーキの状態に関して無線でハミルトンに教えていたが、これはルールで禁止されているドライバーへの指導に当たる恐れがある。
その証拠に、ロズベルグがハミルトンの燃費について無線で尋ねたところ、エンジニアは「それには答えられない」と言って情報を与えなかった。
■ハミルトンを優遇したのか?
この対応は不公平ではないかとレース後に聞かれたチーム代表のトト・ヴォルフは、こう答えた。
「その問題に関してはチーム内ですでに明確にした」
「ルイスのエンジニアの言葉がレースに与えた影響は皆無だ。もう一度強調しておくが、ドライバーは間違いなく公平な待遇を受けている」
ロズベルグも『Bild(ビルト)』紙のコラムで、ドライバーの待遇は公平だと強調している。
「バトルの最中にルイスのほうが僕より情報を多く得ていたのではないかとずいぶん議論になっている」とロズベルグ。
「でも、僕たちドライバーに対するチームの対応はまったく同じだ。レース中にルイスに何を伝えたとしてもね」
「僕はチームを100%信じている」
■予選が重要とロズベルグ
待遇が公平だからこそハミルトンとの戦いが困難なものになっているとロズベルグは説明する。
「どうしてもう少し頑張ってルイスを追い抜かないのかとよく聞かれる」
「でも、一番のライバルがまったく同じクルマに乗っていることを忘れちゃいけない。それに、僕のセッティングを見ていつでも真似できるということも」
「こういう状況で僕に必要なのは、とにかく土曜日に前に立つことだ。予選がこれまで以上に重要になっている」